福岡の工事のこと

こんにちは!MAMEHICOスタッフのミカです。

福岡のお店作りは、少しずつではありますが、着実に進んでいます。
自然豊かな場所なので、木や竹、石などその土地に根ざした材料を生かして、新しくて懐かしい場所にしようとしています。

2月に山で新月伐採をした杉の木は、早くも梁となって設置されました。
店内の見通しをよくするために元々あった柱を2本外したので、そのことによって建物が潰れないように、梁を新設してどっしりと支える必要があったのです。

伐採した杉の木は、運び込まれた製材所にて、ごつごつした皮が剥がされました。
良くある四角い形に切り出すのではなく、そのままの形を生かして丸太形のままで使うため、傷をつけずに外の皮を剥くには高圧洗浄機を使うのが一番良いのだそうです。
皮が剥けて、つるりとした面が出てきたら、その状態でお店までトラックで運ばれます。
建物が山の斜面に建っているので、建物の中に運びこむにはクレーン車で吊り上げる必要があり、運ぶだけでもずいぶんと大掛かりです。
建物内まで来たら、設置する場所に合わせて切れ込みを入れたりと、細かな加工を施された後、設置されます。
新設の大黒柱となるモミの木や、同じように立派な杉の木が数本、柱や梁として使われるので、一緒に運び込まれて、加工されて、設置されました!

文字で書くとあっさりとした説明になってしまうのですが、大きくて重い材木の運搬や設置は一歩間違えば大事故や大きな怪我にもつながる、危険と隣り合わせの仕事です。
それでも、設置された梁や柱はずっとこの場所にあったかのように、ぴったりとそのあるべき場所に収まっていて、大工さんたちの熟練の知識と経験があってこそなせるものなんだとじんわり実感するのでした。

元々飲食店だった場所ですが、一旦解体できるところは解体し、まっさらにしたので、全く新しい空間にすべく、井川さんがイメージの絵を描きました。
この「絵を描く」というのは、今回に限らず、井川さんのものづくりの過程では欠かせないことです。
新しいことをやろうとする時いつも絵を描くことからスタートするのです。

頭の中のイメージをみんなに見えるようにして、それを元に大工さんや協力してくれる人たちとその絵を形にするためにどうしたらいいか、こまめに打ち合わせをしながら進めていきます。
絵を見ながら、例えば
「ここを塗るときは九州の土地に根ざした塗料を使ってみよう」
「神社で使われている作り方を模して取り入れてみよう」など、
アイディアを出して、実際にできそうかを調べて。
できそう!となれば少し試してみて、確認して、進む方向を見定めて。

今回は特に、店を作る過程にいつもより長く時間をかけさせてもらっているので、今まで以上に「あらかじめ決めた内容通りに進める」ということが少なく、都度都度小さく決めて進めることを繰り返しています。

今は以前の内装で塗られていた塗装を剥がして、新しい色に塗り直す準備をしたり、ウッドデッキのテラスを新設するので地面に石を並べて積み上げてデッキの土台を作ったりしています。
基礎的な工事から装飾などの細かな工事に移っていく、ちょうど過渡期といった時期です。
完成までにはもう少し時間がかかりますが、楽しみながら関わってくださっている方々が作っている現場なので、その空気感が何よりもいいなと行くたびに思っています!
引き続き乞うご期待です。

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