こんにちは!
MAMEHICO東京スタッフの飯塚友美です。
MAMEHICOでお料理をするときに気にしていること。
それは、口中調味を意識することです。
日本の和食は、一汁三菜が基本で、ごはんや主菜、副菜、汁物などを交互に食べる「三角食べ」という食べ方をします。
普段、私たちは自然にこの食べ方が馴染んでいますが、これは日本独特の食べ方だということを知りました。
ごはんとおかずを少しずつ交互に食べると、口の中で混ざり合い、味わいが複雑に変化していきます。
完成されたお料理を一皿ずつ食べるのではなく、自分で味つけをしていくような感覚です。
こうすることで味の広がりを楽しむことができます。
MAMEHICOのドライカレーやお弁当クラブのお弁当は、口中調味を楽しんでいただけるように作っています。
主食は玄米。
お肉を使った主菜。
たくさんのお野菜を使い、それぞれの味付けをした複数ある副菜。
たとえば、いまの時期なら、ふっくら炊けた玄米ごはん。
ぴりっと辛くて、ほどよく塩気のきいたお肉のおかず。
葉っぱの苦味がきいた、青菜のオイル煮。
ほんのり甘い卵の炒めもの。
酸っぱくて、爽やかな胡瓜のナムル。
それから、大葉や茗荷など薬味になるものを、どっさりと切っておく。
すべてを味つけせず、なにも味つけしていないものがあるということも大切です。
一品一品を単体で食べると、
「ちょっと辛い?」
「なんか、えぐい?」
「おー!酸っぱい!」
と、感じたりするものでも、組み合わせて食べると、不思議と「あら…おいしい…(じんわり)」と感じられます。
ごはんに合わせて、それぞれが主張しすぎないよう、混ざりあったときに、「あ、なんかおいしい」と感じられるようなイメージです。
ある意味で、それぞれのおかずは「不完全な味つけ」かもしれません。
「辛いお肉と葉っぱの苦みがたまらない!」
「辛いお肉と甘い卵を組み合わせたら、どんな味になるだろう」
「ちょっと箸休めに、茗荷との組み合わせがいいかな」
こんな具合に、口の中で味を調和させていく。
ひとつひとつは、少し物足りないかなというところに味付けを留める。
ひとつずつが完成されていることより、交わったときの調和を楽しむということですね。
これは、お食事だけではなく、人間関係、チームワークにも言えることかしら。
お店に立っているとそう感じることがあります。
なんだか、奥深いですね。