こんにちは!MAMEHICOスタッフ兼MAMEHICOエンタメ部演者の池田玲菜です!
初めてMAMEHICOで井川さんの作品に参加させてもらったのは、19歳の時。今から5年前のことです。井川さんに出会うまでは、お芝居をしたことがありませんでしたが、気づけばこれまでに10作品以上演じていて、「私、素人なんです」とも言い切れなくなってきました。
それでも「素人です」と言いたくなります。なんでかって。もし私が少しでも魅力的に見えているとしたら、それはMAMEHICO演劇に凝らされている、「素人でもチャーミングに映る為の工夫」のお陰だと、よーく知っているからです。
素人でも映える演劇の工夫その①「当て書き」であること!台本が先にあるのではなく、キャストが決まってから台本を書きはじめます。ここまでは普通の当て書き。井川さんはそれだけに留まらず、稽古中にキャストの印象が変わったら、さらに台本を書き換えていきます。変えすぎて話のオチまで変わってしまったこともあります…!よって、役者に「役作り」が求められません。役に自分を合わせるのではなく、自分に合わせて役を作るというのが、MAMEHICO演劇の特徴です。
素人でも映える演劇の工夫その②台本を全部カンペ出しすること!関わる人たちそれぞれ、学生であったり社会人であったり、別の本業がある上で演劇に参加します。なので、時間がない!それなりの出番がある役であれば、台詞を覚えるということだけで、かなりの負担になってしまいます。なので、MAMEHICOの演劇では、「台本をを本気で覚える必要がない」ようにしているんです。客席後方にモニターを設置し、まるでカラオケの歌詞のように、次々に台本の内容を表示していきます。素人にとって、セリフ覚えが可能かどうかは大きなハードルのひとつ。これを取り払うことで、参加できる人の幅がグッと広がります。
「役作り」なし、「セリフ覚え」なし。こういう工夫のおかげで、私はのびのび舞台に立たせてもらってきました!でもひとつだけ、MAMEHICOの演劇に出て、大変だなと思うことがあります。
それは、「自分を理解すること」が求められることです。「あなたらしくやれば良いよ」って、実はすっごく難しい!「自分らしさ」を意識的に表現するためには、自分の良いところも悪いところも、両方見つめる必要がある。それらは他者との関わりの中でしか見つけられないから、情けないところを、他者に見せなきゃいけないときがあるのです。それが、すーーっごく大変!そのために、MAMEHICOの演劇の稽古では、お茶を淹れて、一緒にご飯を食べて、互いに話をたくさん聞きます。MAMEHICOのカフェのお客さんにそうしているように、演劇の稽古も、心地よい空間になるように努めています。
11/30(土)にあるcinemusicaに出演するのは、そんなMAMEHICOの演劇に長い間取り組んできた、私と永井宏佳(ひろし)さん。演技力としては、うーん、まだまだ発展途上かもしれない。けれど、私たちは「自分を理解する」、そして「心地良い空間を作る」ことは真面目にやってきたと思う。井川さんの当ててくれてる役と、入日茜さんの音楽と、私たちのMAMEHICOで培ってきたお芝居とで、お客さんたちが、素の自分のままいられるような空間を作ることができたら良いなと思っています。
是非、観に来ていただきたいです。お待ちしています!
2024.11.30
cinemusica
MAMEHICO銀座にて
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