MAMEHICOごはん遍歴

みなさん、こんにちは。
MAMEHICOスタッフの草ケ谷美香です。

MAMEHICOでは毎日、玄米を炊いています。
お弁当、定食、ドライカレーの主食となり、今や欠かせない存在です。

MAMEHICOオープン当初は食事メニューはありませんでした。
途中で、食事メニューが加わりましたが、長らく主食はパンやガレットでした。

モーニング、ランチ、カフェタイム、ディナーと、時間帯ごとにメニューが変わるお店ならいいのですが、MAMEHICOは一日通してメニューは変わりません。
そのなかで、いつでも炊きたてのごはんを提供することは、なかなか難しいのです。

なので、その頃は食事をお出しするイベントの時だけ、ごはんを炊いていました。
ちょっと面白いのが、白米を買ってくるのではなく、玄米を精米機にかけて、精米したての白米を鍋で炊いていました。
その頃から吸水の仕方、鍋の種類、火の入れ方などについて、ああでもない、こうでもないと言いながら、より美味しいごはんが炊けないかと試行錯誤を繰り返していました。

そして、ご注文いただいてから小さな鍋で1人前ずつ白米を炊き上げるという方法を編み出し、これでいつでも炊きたてごはんが出せる!ということになり、ごはんを提供するメニューが生まれました。

その後もごはん研究は続き、精米の度合い(玄米の茶色い部分をどの程度削り落とすか)を調整し始めました。

最初の頃の精米では、精米機の白米モードで2回も精米して、日本酒を作るかのごとく、それはそれはピカピカ真っ白の白米に仕上げていました。そのうち1回だけの精米に変え、それから7分づき、5分づき…と、試すうち、玄米に近いお米の美味しさを知っていったのです。
(白米を10割としたときに、何割まで精米するか調整したものを「分付き米」と言います。例えば7割精米したものが「7分づき」。数字が小さいほど玄米に近い)

そしてそして、ついには精米をしないでそのまま玄米で炊いたらどうか、と圧力鍋を引っ張り出してきて、玄米を炊く研究が始まりました…!

火加減、火にかける時間、火を止めてから蓋を開けるまでの時間、など玄米を美味しく炊き上げるためには調節しなければならない要素はたくさんあります。
玄米の種類、鍋の種類が変わればまた違うし、火元がガス火かIHかでも全然違う。
とても奥深い世界です。

きちんと甘みを引き出されるところまで熱を加える、というのが最大のポイント。
炊き上がりを食べて確かめながら火の入れ方を決めるので、店舗ごとに玄米の炊き方は少しずつ違います。

上手に炊けた玄米は、固すぎず柔らかすぎず、プチっとした食感があり、
香ばしい玄米の香りと、米が持つ甘味が引き立って、それはそれは美味しいのです…!!
ちょうど、この、玄米を炊くことを始めたのがコロナ禍の始めの頃でした。
あらゆる飲食店がお休みしていた時期にスタッフやお客さんが毎日でも安心して食べ続けられる食事を、と「お弁当クラブ」を始め、そこから玄米炊きが私たちの日常になりました。

それに伴って、カフェメニューの中でも玄米をお出しすることが当たり前になっていきました。
これまでいろんな玄米を試してきましたが、品種や育った場所でこんなにも味や香りが違うのか!とそのたびに驚かされています。

いまのMAMEHICOのごはんは、甘味、旨味の強いコシヒカリ系の「ひとめぼれ」と、ストイックだけど噛むほど味わい深いササニシキ系の「ハッピーヒル」という2種の玄米をミックスして使っています。
それぞれ単体で食べるとずいぶんと特徴の違う、2種類の良いとこ取りをしたMAMEHICOオリジナルブレンドです。

美味しさの追求というのは終わりがなく、まだまだこの先も試行錯誤を続けながら、その時々の「今、一番美味しいと思える形」を求めながら、MAMEHICOのごはん炊きはこれからも続いていくことでしょう。

かつての私がそうだったように、玄米ってちょっと苦手…と思っている方にこそ、MAMEHICOの玄米ごはんを食べてみてほしいなぁと思います。

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