ー紫香邸の「赤城山あんみつ」ってなんですか?なぜ山の名前を冠しているのですか?
紫香邸の「赤城山あんみつ」とは、あんみつの全部のせのことです。
ボクは故郷がないので、故郷の山をシンボルにして崇拝して暮らしているヒトたちを見ると少し羨ましく思ったりする。群馬に行くと何かにつけて赤城山を誇りに思っているヒトがいることを知っているので、あんみつが全部載っているものを全部のせあんみつと呼ぶより、赤城山あんみつとつけたほうがなんとなく頼んでくれそうな気がした。
これには元ネタがあって、有楽町にある「おかめ」という甘味処があって、そこには蔵王あんみつという金時豆で作ったあんこの上にソフトクリームが載っているという謎のあんみつがある。山形でもないのに、なんで数多ある山の中から蔵王を選んでいるのかは分からないし、注文するヒトが多いから、ちょっと店内にいると蔵王蔵王とキッチンで普通に言ってるのが聞こえて、とても印象に残っていた。
それがボクの中であんみつには山の名前をつけなきゃいけないことの元ネタだと思います。
このおかめに、おかめらしさがあるのがいいなと思うことが一つあって、それは蔵王あんみつのテイクアウト。それはソフトクリーム無しなんだけど、あんこにソフトクリームが載っているだけの蔵王あんみつのソフトクリーム無しということはただのあんこで、それを蔵王あんみつのテイクアウトという、このおかめのかなりマイペースなお店の独自ルール。
つまり、蔵王はおそらく樹氷をイメージしたものがソフトクリームなのに、その蔵王部分をない状態でテイクアウトさせても蔵王あんみつ(笑)
その蔵王部分を各家庭でどうやって補っているのか?
今度、蔵王あんみつをテイクアウトしているお客さんに聞いてみたい。そんなことを思いました(笑)