ーカフェなのに、映画やドラマや舞台などを作り続けているのはなぜですか?
今まで映画をはじめ、多数の作品を作ってきた。一番驚かれるのは、連続ドラマ「ノッテビアンカ」かな。1年かけて撮影して、合計10時間以上におよぶ唯一無二な作品に仕上がっている。スタッフもキャストも、全員素人っていう。
ー作品を作り続けられるのはなぜですか?
ボクがそういうことが好きだから(笑)
でも、何故作れるのかを説明すると、ボクがやる気のある素人のヒトたちの特性を見抜いて、石垣を組むようにいろんな形の石を組み合わせて組んでいくから。そうすると、プロでは作れず、偶然による作品になるので、とても面白い。
ブリコラージュは、その辺にあったもので即席で作るということだけど、まさにそう。そして、実際のドラマよりも、裏で現実に起きているドラマの方が面白かったりする。
山田太一、倉本聰、向田邦子、など黄金期を支えたテレビに一貫していることは、リアリティ。作っているものはフィクションだけど、映し出されているのはリアリティ。それにボクは影響を受けている。実際カフェで日々起きてることは、ずっとドラマティックでリアリティがあるよ。
ー最初に作った作品はなんですか?
マメヒコで最初に作ったものは、確か演劇。
ボクはそれまで映像を作っていたので、演劇を作る経験はなくって、マメヒコを始めてから初めて作った。舞台というのは一回きりで、そのときの観客と一緒に作るのが演劇。お店の営業も、一期一会。カフェは演劇に近いものだなぁと思って、スタッフと演劇を作ってみたのが、最初ですね。
映画は、マメヒコを舞台に田口トモロヲさんを主演にして2本撮って、ゲーテ診療所を1本撮ってる。「ノッテビアンカ」は作ったメンバーとの関係性がそのままメンバーシップ制のMAMEHICOに繋がるっていう。その中からエトワール★ヨシノにも繋がっている。
そういうことを続けたことが、今のMAMEHICOを作っていて、奇しくも、2024年の現代に合っている。
未来を先取りしているなぁという感じが、演劇、映画、舞台を作ってきたボクの感想です。