豆畑ハタケマメヒコの思い出

MAMEHICOスタッフの美香です。

MAMEHICOでは数年前までハタケマメヒコと呼んでいた自分たちの畑で、お店で使う豆を作っていました。

2014年の春、私はまだMAMEHICOのお客さんでした。
その頃のハタケマメヒコは千歳空港のすぐ近くにあり、井川さんが主催する畑作業をする遠足がたびたびあって、私はその年に開催された全ての遠足に参加しました。

手を動かす作業が好きで、植物や自然が好きで、食べることが好き。
そんな私にはハタケの遠足は、それはそれは楽しくて。

早朝に集合して、作業着と長靴、軍手の完全装備で、日が暮れて何も見えなくなるまで、ひたすらに作業をするだけなのですが…。

種をひたすら蒔くだけ。
支柱となる竹の棒をひたすら立てていくだけ。
雑草をひたすら取るだけ。
同じことを、もう、ずーーーーーーっとやる。

単純作業だし、繰り返し作業なので、そんなの何が面白いの?と思う人もいるとは思いますが…、こういうことが好きな人は私だけでなく、一定数います。笑

自分なりに小さくコツを掴んでちょっとずつ上達したり、何人かの連携プレーが良いリズム感で進んだり、やっていく中の、そういう小さなことがなんだか楽しい。
やったら何かしらの変化や結果が後から見えるのも楽しい。

そして。汗だくになって作業して、気がつくと空は見事な夕焼けで、そこからだんだんと星空に変わっていく。
そんな瞬間を目にして、そこに心地よい風が吹いたら、もうそれだけでやってよかった、来てよかったなーと思うのです。

そうして通ううちに井川さんに名前と顔を覚えてもらい、そのことがきっかけで2014年の11月、私はMAMEHICOのスタッフになりました。

その翌年、スタッフになってからも引き続き通っていたハタケは、いろんな運が重なって、どの作物も豊作の年でした。
黒大豆、大納言小豆、紫花豆、貝豆、栗いんげん、かぼちゃ、じゃがいも、とうもろこし、ズッキーニ、トマト…などなど。
夏の生命力あふれるハタケは見事で、中でも、インゲン豆の一種である紫花豆の姿は圧巻でした。
紫花豆というのは真っ赤な花をつけるのですが、その花が満開の時のハタケの美しさを、私は忘れることができず、いまだにたまに思い出してはまた見たいなと思ったりしています。

その後、紆余曲折ありながら、ハタケマメヒコは2018年まで続きました。
まもなく、久々に、桐生の紫香邸の庭で小さくハタケを始めることができそうですが、こちらはまだまだ動き出そうというところ。
またみんなで作っていく場になっていくと思いますが、どんな形になっていくか、今から楽しみです。

豆の畑で学んだことは数知れず。
作業をしたり、人と関わったりしながらハタケを切り盛りしてきた中で培ったことが、今のMAMEHICOの礎になっていると言っても過言ではありません。

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