カフェに集まる人たち【後編】

こんにちは。
MAMEHICO神戸・御影スタッフの水野知帆です。

前回の続き。

先日、「井川さんの雑談会」というイベントを行いました。

これは御影だけでなく、各地で行われているイベントで、MAMEHICO代表の井川さんが、イベントに参加しているお客さんたちと一対一のトークをしていくというもの。

事前に話すテーマが決まっているわけではなく、話をしている人たちも、その話を聞いている人たちも、一体どんな内容になるのか分からない状態でスタートします。

まるで行き先の分からない船に乗っているような気持ちで、岸辺を離れた船は一体どこにいくのか、乗組員たち全員で進んでいく、ちょっとしたアトラクションです。笑

今回、壇上に上がってくれたのは30代の若い男女3人。
彼、彼女らの話からは、不安や悩みといったものが、自然と出てきます。

その話に、同世代の私は「そうそう、わかる」と共感し、親世代にあたるであろう聞き手の方は、「ええ?そうなの?」と、声には出していませんが、身を乗り出して聞いていく。
そんな反応を拾い上げるように、井川さんが話をどんどんと切り込んでいきます。

そうして、その場で明らかにされたものに対して井川さんは、「こうしたらいいんじゃないか」と、今までの経験に基づいたアドバイスをしていきました。

井川さんだけでなく、今まで聞き手として椅子に座っていた親世代も、予定にはなかった最後の対談相手として舞台に上がり、世代を超えて共有される話に、その場の全員がグッと引き込まれていました。

MAMEHICOの大切にしていることの一つに、「干渉するけど監視しない」というものがあります。
「こうした方がいいんじゃない?」「私はこう思うよ」そういったアドバイスは、時としてうるさく思われることもあるでしょう。
だったら言わないでおこう、とあまり波風立てずにいようと身構えることもできます。

しかし、同じ船に数時間といえど乗った、こういった共通体験は、何かそういう頭で考えたことをとっぱらう力があり、お節介かもしれないけれどと、相手の中に一歩踏み込ませます。
そして、その一言というのは、インターネットで自分で見つけてきた沢山の情報よりも、多くのことを含んでいて、心にじんと響きました。

イベントが終わり、店の扉を開けて帰っていく人たちの姿は、航海を終えた船員たちそのもの。
それぞれの家に帰ってしまえば、互いに監視することもなく、それぞれの日常に戻っていく。
そしてまた、「ちょっと船に乗ってみようかな」と店に訪れてくれる。

メンバーシップ制イベントカフェのMAMEHICOという場所を、なんとなく一緒に楽しんで、そこにいる人たちと創っていくという感覚が芽生えてきた今日このごろです。

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