こんにちは。
MAMEHICO東京メンバーの永井宏佳(ひろし)です。
ぼくは、かれこれ4年くらい、MAMEHICOでお芝居をやっている。
ここはカフェだけど、お茶をするよりもはるかにたくさん舞台に上がっている。
ごく普通の、勤続20年のサラリーマン。
だけど、去年も数えたら30回舞台に上がっていた。
もしかすると、そこらの役者さんより本番をこなしているかもしれない。
これまでの40年の人生。
演劇なんて観たこともなかったのに、どうしてこんなことになったのだろうか。
不思議だけど、これはもう縁としか言いようがない。
たまたま、MAMEHICOに来たぼくが、「芝居をやってみたい」なんてことを言い出し、代表の井川さんが、素人のぼくを舞台の主役に抜擢してくれた。
それから、いつの間にか4年が経ち、気づけばちょっとベテラン風を吹かしている。
ほんとうに、いろんな、たまたまが重なってここにいる。
有楽町のビルの10階にある、MAMEHICO銀座の小上がりの舞台。
もともとはライブスペースだった場所を、今は「メンバーシップ制イベントカフェ」として使っている。
近くのスターバックスはいつも満員。
席が取れないから、立って珈琲を飲んでる人もいる。
ここはメンバーシップ制だし、場所も目立たないところにあるので、スタバみたいに人でいっぱいになることはない。
でも舞台の時は、物好きなお客さんでそこそこ賑わっている。
メンバーシップ制?
イベントカフェ?
イメージしづらいだろうなあ。
普通の舞台を観にいく人だって、少ないこの時代。
ぼくだって劇団四季とか一度も観たことない。
でも、だからこそ思うこと。
「お芝居に縁がない」
「芸術とか高尚なものはちょっと…」
そういう人こそ、一度、観に来てほしい。
ぼくがたまたまお芝居をやっているように、この文章を読んだことを縁だと思って、一度足を運んでみてほしい。
ぼくたちは口下手で、広報とかマーケティングとか苦手だから、「一度来て」という直接的なお誘いしかできないのだけど。
絶対、来て良かったって、そう思ってもらえると確信してるんだ。
懐かしくて、失われていて、全くの新しい体験ができると思う。
今度の舞台は、「cinemusica」。
音楽と映画と舞台演劇の融合。
脚本・演出は、井川さん。
ぼくの役はこれまで演じたことのないタイプの男性。
井川さんはいつも少しの負荷をかけてくれて、新しい挑戦がある。
共演する音楽パートのシンガーソングライターの入日さんも、演劇パートを一緒にやるレイナも最高の相棒だ。
MAMEHICOでいっぱいお芝居をやってきたけど、こんなに相棒に恵まれた舞台はない。
ぼくはただ物語に溶け込んでいればいいと思える。
高尚っぽい感じがしちゃうけど、全くそんなことはない。
ここはカフェなので、お客さんを置いていくようなものは作らない。
正直ね、いつまでこんなことができるか分からない。
いろんな偶然が重なって、今ここで舞台が行われている。
そしてこれまた偶然、この文章があなたの目に留まった。
あなたの目に、ぼくの文章がまた留まる日があるかも分からない。
偶然はいつか終わる。
10年後、そういえば銀座でお芝居やってたなぁ、なんて懐かしく思い出すかもしれない。
11月30日土曜日。
MAMEHICO銀座でお待ちしています。