20年ずっとまっすぐ。この先の未来まで。
「カフェ マメヒコでしか体験できない」。
開店して20年、そんなカフェでありたいと思って続けてきたんです。
毎日使う食材も、できるだけ自分たちが「食べたい」と思えるものを選んできた。
例えば、黒大豆や小豆、いんげん豆をデザートに使ったり、ハタケマメヒコとして自分たちで無農薬・無肥料の畑を北海道に用意して、スタッフやお客さんと一緒に豆を育てたこともありました。
ほかにも、野菜はスーパーマーケットでは買わず、近郊の直売所で売られている旬のものを毎朝スタッフが買いに行っていたり、白米ではなく玄米を圧力鍋で炊いていたり、小麦粉も国産の地粉を選んでいたり。
そうそう、大事な珈琲豆も開店以来、札幌の焙煎所からその日に焙煎された新鮮なものだけを送ってもらってもいます。
香りも味も鮮度が命だから、そういうことをずっと守ってきたんですね。
ケーキに使う生クリームは純生だけを使っていますし、キャノーラ油やマーガリンのような人工的な油は一切使わず、天然の油だけを選んでる。
どれも値が張るものばかりを使っているので、とても商売上手とは言えないでしょう。
でも、MAMEHICOが続いてこられたのは、その誠実さを貫いたスタッフのおかげだし、それに気づいてくれたお客さんのおかげだと思っています。
コロナ禍で人間関係が希薄になってしまったこと、日本のいろんなものが崩れてしまったことに、カフェ屋として忸怩たる想いがありました。
それでメンバーシップ制のイベントカフェMAMEHICOとして「知る楽しさ」を届けようと考えたんです。
音楽ライブやトークイベント、ワークショップを通じて、ただ食べたり飲んだりするだけじゃなく、食べ物に限らず、その背景にあるストーリーを知ることで新しい発見が生まれる場を作りたいなと。
MAMEHICOは、未来につながるカフェでありたい。
地域や文化、自然環境、人間の細かな気持ちを大事にしながら、これからも新しい挑戦を続けていきます。
これからも今まで通り、MAMEHICOをどうぞよろしくお願いします。
そして、まだ会えない新しいお客さん、MAMEHICOへようこそ、いらっしゃいませ。
MAMEHICO 井川啓央