MAMEHICO スタッフの前島由紀と申します。
空水茶屋というカフェが埼玉県富士見市に、MAMEHICO オーナー井川さん監修のもと、オープンしたということで、早速訪れてみました。
空水茶屋のオーナーである島田さんは代々続く農家の8代目だそうです。
生まれた時から近くの田んぼのお米を食べ、柿の実をとり、おばあちゃんに大根を採ってきてと頼まれ、採りにいくのが日々の生活。
私たちがあたり前にスーパーや八百屋で野菜を買う様に、身近に自然がある環境で育ったヒトなのだと思います。
昔むかし、今の空水茶屋がある土地の下は海だったとか。秩父の三峯神社と、青梅の御嶽神社から流れてくる湧き水は山の斜面の雑木林を通り、広葉樹のミネラルをたくさん含み、それが海に流れて循環していたけれど、今は、お金になる杉や檜が植えられ、土はコンクリートになり、地球は息が出来なくなっている、そんなお話を伺いました。
島田さん曰く、農業をやっていると小松菜に虫がつく、野菜が実らないなどの問題に直面し、根本である土のことを考える、自然と向き合わざるをえなくなると言います。
本来、土にはたくさんの微生物が良いバランスで生きていて、調和を保っているけど、人間が農薬や肥料をやり、手間暇?をかけることでそのバランスが崩れ、さらに余計な虫や病気が発生したりするのだそうです。
そんな島田さんの自然に対する想いから、空水茶屋のお庭は微生物や菌の力を借り、土壌から改良するやり方を試されているそうです。
そのお話を聞いた時、私は MAMEHICO の味噌を思い出しました。
MAMEHICO では味噌もみんなで作りますが、その味噌も、次から次へとたくさんの微生物、さまざまな菌が働き、役目が終わると、次の菌へとバトンタッチします。
空水茶屋のお庭も、島田さんの想いのバトンを井川さんが受け取り、井川さんからMAMEHICO メンバーのガーデナーへ、そこから造園家へとご縁がスルスルっと繋がったそうです。
お庭には、金柑や、レモン、ブルーベリーなど、これから実をつけるであろう小さな苗木がたくさんあります。この、苗木が月日を重ね、お店と一緒に成長し、実や花をつけていく景色がとても楽しみです。
お店で提供されるメニューには、島田さんが丹精込めて作った野菜やお米を使い、ハタケからお店、そしてお皿の上にのり、お客さんへ。そしてまた、お庭へと地続きに自然が繋がる。
思わず、お庭にでて深呼吸したくなる、大地の呼吸を感じる、そんなお店が MAMEHICOの新しい仲間として、2023 年秋に誕生しました。