美しく神秘的な蓮の花を通して、
その文化および食文化の魅力を探ります。
蓮の根(地下茎)、茎、葉、花、実が
どのように各国の伝統料理や庭園に取り入れられているかなど、
「蓮と蓮文化の探求」を30年来取り組んでこられた
塩澤 珠江さんとともに紹介します。
※蓮のお食事つき
毎回、蓮の実やレンコン、蓮のお茶など、蓮に関連する食事が提供されます。蓮に関する広範な知識と実際の食体験を組み合わせることで、参加者に蓮の文化的および食文化的価値を深く理解してもらうことを目指します。
内容
ハス科ハス属:蓮は湖沼や田んぼなど粘土質の土に水が張られた環境で育つ「水性植物」です。東・南・東南アジアと北オーストラリアに分布し、夏に白やピンクの花を咲かせます。北アメリカ南部で咲く蓮は薄黄色です。北限はロシア・アムール川。
蓮の花托と種子:花托は花が散った後も成長し続け、3週間後には緑色の種子になり、食用として利用します。種子は成熟すると表皮は黒く硬くなり、食用にはなりませんが、中では新しい芽が育っています。
内容
衣:ミャンマー・インレー湖では、蓮の茎から採れる蜘蛛の糸のような細い藕絲(ぐうし)を撚り、お坊様の袈裟やストールを織っています。
食:蓮根(地下茎)は中国や日本の伝統料理では中心的な役割を果たしています。冬季のない東南アジアでは、細い地下茎を食べます。蓮の実と芽(蓮芯)は伝統医学で使用され、解熱、解毒、血圧調整、安眠などに効果があります。
住:中国・東南アジア・日本の庭園などで栽培され、夏は象鼻杯で楽しみます。
内容
蓮は仏教において精神性の高さと聖性を象徴し、多くの仏像は蓮の花の上に座っています。ヒンドゥー教では、蓮は母性の象徴であり、繁栄、美、純粋さをあらわしています。インド・エローラ石窟院ではジャイナ教とともに仏教・ヒンドゥー教の遺跡を共に見ることができます。中国では子孫繁栄の象徴として今も好まれています。