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お花を活ける

MAMEHICOのミカです。

MAMEHICOでは店内に季節の花や枝を生けています。
花や葉は時と共に枯れていくもの、散っていくものと様々。
切花は切り口から劣化していくものが多く、

それと共に水や花瓶が汚れていくので
毎日水を替え、悪くなってきたものは
切って綺麗なところだけ残したり、
新しいものと入れ替えたり。
日々、様子を見て手を入れながら、入れ替えながら生けます。

切花を飾る習慣がない家に育った私は、
MAMEHICOに入った当初、毎日水を替え、
手入れをしていることに驚きでした。

それまで私にとって切花は
「ただ枯れていくだけのもの」という印象で、
手入れをするものだとは微塵も思っていなかったのです。

茎と花器についたぬめりを洗い流し、
新しい水を注いだ花器に花を戻す。
…すると、さっきまで素敵な感じに生けてあったはずなのに、
全然素敵にならない…!!

やらなきゃいけないからやっていた、
という感じで「やっぱり私にはお花はうまくできないや」と、
毎日の水換えはちょっと憂鬱な作業でした。

でも、そんな私にも転機が。
先輩スタッフが辞めたことで、
いよいよ私がお花を買って
生けなければならない日がやってきたのです。
お花屋さんに行くこと自体が
ほぼ初めての私にとってそれはもう一大事で。
その日のドキドキ感は今でも思い出せます(笑)。
お花屋さんに行き、相談に乗ってもらいながら
どうにかこうにか、その日の花を選ぶ。

お店に帰ったら、買ってきた花と
数ある花器をずらりとテーブルに並べて、にらめっこ。
そして、生けてみる。
む、む、難しい…!

その日から毎週毎週お花を
買っては生けての日々が始まりました。
自分で買った花だと途端に変化も気になるもので…
すぐに散っちゃったり、萎れたりすると、
見る目がなかった…!と反省し、
繊細そうに思っても長く咲いているもの、
花が終わっても葉が出てきて
長く楽しめるものを見つければ、
一つ勉強になったと思う。

そんなこんなを繰り返すうちに、
苦手だった花を生けることに
段々と楽しみを見出せるようになりました。
自分なりに良いと思うようには生けられるようになってきたし、
花の名前も気がつけば随分とたくさん覚えました。
内装は簡単には変えられないけど、
花や枝が変われば店内の雰囲気が
ガラッと変わるのも毎度面白い。

そして何より、気にかけて手入れすれば
思ったよりも長持ちするし、
雑に扱えばあっという間にダメになってしまうので、
生き物を扱うということは
自分を見つめ直すのに良い機会になるなぁと思います。

これは…いざ、自分がやるんだと
腹を据えて向き合ってみなければ
たどり着けない境地でした。
楽しめなかった、苦手に思っていたのは
自分事じゃなかったからなのでした。

私はここで、花木で室内に季節感や彩りを取り入れるという
愉しみを知ったので、少しでもその愉しみを皆さんにも
お届けできたら良いなと思って日々やっています。

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