檸檬ケーキ2024はじまりました。

MAMEHICOの「檸檬ケーキ」はパイの上に2種のクリームを乗せたシンプルなデザートです。

以前働いていたスタッフのおじいちゃんが瀬戸内海の島で檸檬を育てていたことがキッカケで、メニューに檸檬ケーキが加わりました。国産檸檬の旬は冬なので、檸檬が採れる時期にしか作れません。それで冬を迎えるたびにたくさんの檸檬を取り寄せては檸檬ケーキを作り続けて、気づけば檸檬ケーキは不動の人気デザートになっていました。

お店に檸檬が届くと、次々と絞ります。毎年何十箱分もの檸檬を絞るので、予め絞られた檸檬果汁を買ったらどうか?と考えたこともありますが、檸檬を丸ごと機械にかけて絞られた果汁には皮から出た苦味が混ざってしまうことがわかり、結局はずっと自分たちの手で1つずつ絞っています。

檸檬ケーキに欠かせないカスタードクリームは銅の“さわり”と呼ばれる大鍋で作ります。卵と砂糖、牛乳、コーンスターチ、そして絞った檸檬果汁を火にかけ、焦がさないようにひたすら混ぜ続けるのですが…これが結構な力仕事で。クリームを作るスタッフは毎度筋トレかのごとく汗をかきかき、熱々の銅鍋と奮闘します。艶やかなクリーム状になったら火を止め、熱いうちにバターと削った檸檬の皮を混ぜ込みます。こうして檸檬の酸味だけでなく香りもぎゅっと閉じ込めた、檸檬のカスタードクリームが完成するのです。
この檸檬クリームを冷やして、焼いたパイに乗せ、その上に純生クリームのホイップクリームを乗せたら、酸味と甘味が絶妙な、MAMEHICOの檸檬ケーキになります。

「こんなに美味しいんだから季節問わずいつでも食べられたら良いのに!」という声もあるけれど…真冬に始まって終わる頃に春がやってくる。その、季節の移ろいを感じながら味わうのが良いんだよなぁ、と私は思っています。
檸檬ケーキに限らず、季節ごとに登場する、旬の食材を使ったメニューでは、ようやく始まった嬉しさ、もうすぐ終わっちゃう名残惜しさが、より美味しさを引き立てているような気がするのです。

今年も檸檬が手に入る限り檸檬ケーキを作ります。MAMEHICOの冬の味、ぜひ食べにいらしてください。