ワタシとおじさん
東京都中央区銀座2-2-18 TH銀座ビル 10F
演劇: 永井宏佳 池田玲菜
作・演出: 井川啓央
音楽: 入日茜
日時: 2025年11月15日(土)
12:00 open/13:00 start
17:00 open/18:00 start
※終演後にアフターパーティ(1時間程度)を開催します。
場所: MAMEHICO 銀座
映画が今やスマホひとつで誰でも簡単に観られる時代になりました。だからどんどん映画館に行く人が減ってると。「わざわざ出かけるなんて面倒よ」ってヒトの気持ちもわかる。でも、その面倒の先にあるものっていうのも、たしかにあるんだよね。ボクのようにカフェという場創りをしているものからすると、その「面倒の先にあるもの」の楽しさや面白さがあるコトはじられるんです。だけど「利便性」を前に、それをそれを知らないヒトたちに伝えていったらいんだろう。ボクたちを知らないヒトにボクタチをどうやって言じてもらったら良いだろう。
途方もないことのように思えてため息を付いていたら、たまたま入日茜の歌が流れてきたんです。
「わたしにはこれしかない」という想いが歌に声に現れていて、「嘘がないな」という印象を受けたんです。それで早速、連絡を取ってみました。そしたら彼女は銀座のMAMEHICOに快く来てくれました。初めて会った彼女は、少し緊張してたのでしょうね、大人のよそ行き顔でした。だけど、会話の端々に不器用で負けず嫌いで、傷つきやすくて胎い、少女の顔がとさどさはっきりと見えて、それは歌から受けた印象と同じだったので、「なんか一緒にやろうか」とボクから投げかけたんです。ボクも
MAMEHICOで孤高な一人旅を歩んでうん十年。同じ道を歩いてるヒトに対しては、直感的にわかっちゃうんです。
彼女は「はい」と返事したので、ボクは早速「cinemusica」の企画を考えました。舞台は、閉館が決まっている古い映画館。その最後の日ら掃除夫として働く男と、母を亡くしたばかりの大学生の女の子が映画館のロビーで出会う。短い会話を通して、少しずつ心を通わせ、やがて母の死の秘密が明らかになっていくというサスペンスです。映画は『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』『シェルブールの雨傘』『男と女』『ニュー・シネマ・パラダイス』といった映画音楽が有名な名作ばかり。
入日茜とその音楽にボクは触発されて考えた企画は、音楽、映画、演劇の3つが交じり合う不思議なものとなりました。
昨年は銀座で、今年は神戸で上演したところ好評だったので、このたび、再演の運びとなりました。今までにない体験をお楽しみいただける作品となっていますので、たくさんの皆さまのご来場を、心よりお待ちしております。
鑑賞料も予約もいりません。
演劇や舞台芸術の集客が難しくなっていると感じます。せっかく関心を持ってくださっても「ワタシに楽しめる?」「予約しないとだめ?」「チケット代高くない?」──そんな小さなハードルが、観る機会を遠ざけてしまっているなと感じることもあります。
そこで思い切って、MAMEHICO LIVEでは「鑑賞料も予約も必要ありません」としました。思い立ったときにふらりと立ち寄り、どなたでも気軽にご覧いただけます。これは自分たちでステージを持ち続けてきたMAMEHICOだからこそできる取り組みです。
ただし、私たちは「おうえんコイン」という仕組みを用意しています。「作品や出演者を応援したい」という気持ちをかたちにするものです。観劇後に「よかった」「また観たい」と感じていただけたら、ぜひお心に応じてコインをお寄せください。コインは受付で購入できます。
法学部四年のナツキは、幼い頃に母を亡くした。その死の真相は彼女の中で消えない問いとなっていた。──なぜ母は命を奪われたのか。傍らにいた「おじさん」と呼ばれていた男は何を知っていたのか。
16年後、ナツキは場末の映画館でひっそり働く男を探し当てる。沈黙を守る彼と、真実を求める彼女。やがてスクリーンに母が愛した旋律が流れ、長く閉ざされていた沈黙がほどけていく──。
入日茜の歌声と俳優の対話、映画の名シーンが混ざり合って、新しい物語になります。
「信じること」「赦すこと」は容易ではない。それでも人は過去を抱えながら生き直せるのか──観客自身に問いを投げかけます。
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』『シェルブールの雨傘』『男と女』『ニュー・シネマ・パラダイス』などの名画の旋律が物語を彩ります。

福井県出身のピアノ弾き語りシンガーソングライター。繊細な歌声とストーリーテリング な歌詞で聴く人を魅了する。2002年にデビューし、ライブや楽曲提供、映画音楽、CM曲 など幅広く活動。DEENのツアー参加や映画出演など表現の幅を広げ、2023年には20周年 記念アルバム『歌は涙でできている』をリリース。“浄化系”アーティストとして、時代を 超えて多くの人の心を捉え続けている。 公式サイト:https://irihiakane.com Instagram:https://www.instagram.com/irihiakane/
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