たまたま、入日茜さんの歌と出会いました。
彼女はボクと同世代のシンガーソングライターです。

初めて彼女の歌を聴いたとき、
その歌詞とその声から、
赤と青、白と黒、大人と子供、男と女、
善と悪という、
対極にあるものたちをつなぐグラデーションを感じたんです。

それぞれの対極の間には無数の色合いや感情が存在する。
その微妙な違いこそが、本質ではないかとボクは思っているので、
早速、会いたいと連絡を取りました。

会って話をしてみると、彼女が音楽を始めたきっかけは、
映画音楽への憧れからだと語ってくれました。
それで、「cinemusica」という舞台を企画し、
この8月に上演したのでした。

2024.11.18 @銀座 MAMEHICO
「シンガーソングライター」入日茜さん

Vol.1

シンガーソングライター 入日茜さん

井川
シンガーソングライターの入日茜さんです。

入日
よろしくお願いします。

井川
ところで、入日茜さんのお名前ですけど。

入日
はい。

井川
アーティスト名でしょうけど、どうやって名前を付けたか、まず最初に聞かせてもらっていいですか?

入日
出身は福井なんですけど、大学は奈良の大学に通ってたんです。
それでその時、私シンガーソングライターになろうと決めて。
それでオーディションがあったとき、応募するので名前を考えて。

井川
はいはい。で、その意図は?

入日
まず、宝塚歌劇団じゃないんですけど、
名字と名前がひとつに合わさったイメージを、
みなさんに持ってもらいたいなって。

井川
宝塚歌劇団?

入日
はい(笑)
黒木瞳さんとか、鳳蘭さんとか。

井川
あー。なるほど。

入日
はい。すいません。

井川
入日、、、茜、、、、ね。はいはい。
イメージできます。

入日
よかった、はい。

井川
日の出茜、じゃなくて、入日茜、ですよね。

入日
はい。入日です。

一同
ハハハ。

入日
夕日を眺める時って言葉がなくなりますよね。
人生を静かな気持ちで見つめる時っていうか。

私は福井出身なので、
夕日は日本海に沈むイメージが強いんですけど。

井川
入日さんの印象って、日本海の夕日、よくわかりますよ。

入日
明るかった太陽が、夜の世界に向かって行く。
最後の一瞬、燃えるような、何とも言えない美しさを放つ、そういうとこが好きで。

井川
マジックアワー。

入日
はい、そうです。
夕日の持つ力っていうか、そんな歌を作れるアーティストになりたいと願いを込めて。

井川
それで、入日茜。

入日
はい。入日茜です。

井川
なれてますよ、日本海の夕日のイメージ。
歌を聞けば、そのイメージ、浮かびますもの。

入日
(嬉しそうに笑って)

井川

ところで、入日さん、
お会いしたときから、その目が特徴的だなって。

入日
えっ、目、ですか?

井川
目っていうか、瞳。
ずっと瞳がキラキラって光ってるじゃないですか?

入日
光ってます?

井川
光ってます。
少年の目を持つ女性だなって、ボクずっと思ってたんですよね。

入日
ああ。少年みたいな声だねって言われることはあります。
目もか、、、

あっ、私。
井川さんに初めてお会いした時、
「このヒトには少年が住んでる」ってそう思いました。

井川
え。

入日
井川さんて「おばさん的なおじさん」でもあるけど、
少年でもあるなって、私。

井川
おおーーー。
そーゆうの、みんなにぜひ宣伝して歩いてください(笑)
「井川さんて『おばさん的なおじさん』ではなくって、
少年がそのまま大人になったような、
ス・テ・キなヒトなのよって。

一同
ハハハ。

入日
(笑)

入日
あの、ちょっと真面目な話をしちゃうんですけど。

井川
ええ、してください。

入日
ここにいるみなさんは、あたりまえかもしれないんですけど、みなさん大人ですよね、そして社会人ですよね。

一同
(黙っている)

入日
でもですね、心のなかには、誰しも子ども、
子どもだった自分を飼っていると思うんですね。

一同
(黙ってうなずく)

入日
私はそういう大人として振る舞う生き方、
それをどこか諦めたところがあって。
あえてこの歳になっても、
子どもの自分を隠さないで生きてきたっていうか。
そういう部分が、少年と言われる理由かもしれないなって。

井川
なるほど。
あっ、ボクも子どもの自分を隠さないで生きてるんで、
ス・テ・キな少年かもです(笑)

一同
ハハハ。