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希望の街 神戸

先週末は、神戸が大賑わいでした。

神戸のみゆきさんよりお便りが届きましたので、紹介します。

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第二回「面白可笑ひこ」が終わりました。どんなイベントなのかよく聞かれるんですが、きちんと答えられないままでした。

私たちお店のスタッフやお客さんが、詩を読んだり、劇をしたり、歌ったりします。抽選会をしたり、トークイベントもします。お客さんがキッチンやホールの仕事を手伝ってくれたり、抽選会の景品のお菓子や劇の衣装を作ってくれたり、なんと機材を群馬から運びに来てくれたりもします!

子供も大人も店員もお客さんも、このお店を好きなみんなが参加して作り上げるお楽しみ会のようなもの‥なのですが、それだけでもないんです。

私はこの会で1曲歌わせてもらうんですが‥恥ずかしいけど毎回号泣しています。「TOMORROW〜」という歌詞が「う・お・おー!!」に聞こえるほどの泣きっぷりです‥。なんならリハーサルの時から号泣しています‥。

だってこの曲を歌ってる自分を見られたくないんです‥!子供の頃から田舎でも学校でもなじめなくて、家の中が一番なじめず安心できなかった。でも歌っている時は自由になれる気がして、歌で食べていくんだと音楽の世界に飛び込みました。自由やと思ってたこの世界も、カッコよさや技術など判断基準があって、なんとかその基準を満たせる数少ない曲だけを選んで歌うようになり、どう思われるか、どう見られるかばかり気にするようになって、いつのまにか歌うことが楽しくなくなっていました。

そしてなんと、この会で歌わせてもらっている曲が、一番その基準を満たしてないと思って避け続けていた曲やったんです。「えー!下手くそな歌を聞かれたくない!出来ないやつやと思われたくないー!」と、私の心は叫びまくり。

今回は「泣かずに歌おう」という目標を持っていました。笑顔で歌いたい。でもトークイベントのゲストに来てくださった、御影で長年幼稚園の園長先生をされていた阿部先生が、「愛し続けること」という詩を読んでくれました。私は子供がいないので、子供の目線で聞いていたのですが、最初の1行で心にぐさっと刺さって涙腺崩壊。「泣かずに歌おう」という目標は今回も無理やなと、先生のお話を聞きながら潔く諦めました。笑

この詩を聞いて、下手くそでも好きなら楽しんで歌っていいんだよ、そのままのあなたでいいんだよと、抱きしめてもらった気がしました。

面白可笑ひこの出演者たちは、誰一人プロではありません。ただただ自分の好きなことを、勇気を出して、心の扉を開けて全力で舞台に立っています。来てくださったみなさんも、泣いたり笑ったり、美味しいお菓子やお食事で嬉しくなったり、自分の心の扉をちょっと見つめたり、その扉を開く勇気を持てたりする‥かもしれません。

次回はMAMEHICO銀座で5月20日開催!みなさんのご来場を楽しみにお待ちしています。

 

「愛し続けていること」
詩/小野省子

いつかあなたも
母親にいえないことを
考えたり、したりするでしょう

その時は思い出してください
あなたの母親も
子供にはいえないことを
ずいぶんしました

作ったばかりの離乳食をひっくり返されて
何も分からないあなたの細い腕を
思わず叩いたこともありました
あなたは驚いた目で私を見つめ
小さな手を不安そうにもぞもぞさせていました

夜中、泣き止まないあなたを
布団の上にほったらかして
ため息をつきながら
ながめていたこともありました


あなたは温もりを求め
いつまでも涙を流していました

わたしは母親として
自分を恥ずかしいと思いました

だけど苦しみにつぶされることはなかった
それは小さなあなたが
私を愛し続けてくれたからです
だからもしいつか 

あなたが母親にいえないことを
考えたり、したりして
つらい思いをすることがあったら
思い出してください

あなたに愛され続けて救われた私が
いつまでもあなたを
愛し続けていることを

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