2005/05/19

楽しい日々/井川

こにゃにゃちは。

「カフエ マメヒコ」のオープンの日が決まりました。

71日、金曜日、大安です。

2ヶ月をとうに切って、店内の工事が急ピッチで進んでいます。

日々、一日一日と、あらゆることが決まっていきます。決めてゆかなければならないのです。

壁の材質、床の色、ライティング、机の高さ、椅子の材質、厨房のレイアウト、珈琲の値段、カップの取っ手のつまみ具合、店員の笑顔、営業時間・・・・。

広げていた風呂敷をたたむ時期です。

無限に広がっていた可能性は唯一の答えとなってその是非を問われてゆくのです。

何をチョイスすることがベストなのか。

霧中に着陸の舵を執る。ボクはジェット機のパイロットです。

ボクはなにを頼りに降りてゆけばよいのか。

最近、こういうことを考えます。

ボクのための白い壁がある。

それはとてもきれいに輝いていて、きれいね。きれいだねー。

と、道ゆく人は漏らしてゆく。

壁の前のボクはどこか落ち着かない。

傷がついたらどうしよう。シミがついたらどうしよう。

気持ちがボクを焦らせる。

見張ってみる。

見張っている。

はっとする。

うとうとしたらしい。

目の前に。

小さいけれど、傷がついている。

しっかりと付いた黒い痕。

あーと泣きたい思い。

犯人は誰だ!と血眼になるけれど見当たらない。

もう二度とこんなことがあってなるものか。

見張ってみる。

見張っている。

ポツリと。

雨が

雨が。

降ってくる。

ボクは慌てて天に両手を向ける。

容赦なく、シミができてゆく。

もうなにもかもいやになる。

それでも気を取り直し、今度こそ。

それでも傷はついていく。

いつしか。

道ゆく人も気にも留めず、ボクも壁のことなど忘れてしまう。

ふとボクはボクの壁の横を通りすぎる。

純白の壁は、光沢の無い壁になっている。

シミや傷はもはや数えることなどできず、その代わり味のあるテクスチャーとなって落ち着いた輝きを放っている。

ボクは壁のことが好きになっている。

前よりずっと好きになっている。

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