○水曜日—
今回デザインを担当するKさんの事務所にて。
札幌から帰って、あわただしく主要スタッフによる第1回の顔合わせと打ち合わせ。
ケーキとお茶を囲んだ座談会風で、出席者はフードコンサルタントさん、デザイナーさん数名、施工をお願いするMさんほか8名。
みんなめいめいの立場で言いたいことを言う。
一回にして、なんとなく方向性が決まる。
以下は、打ち合わせシートより
********************************************************
「Cafe 豆彦」
[演出覚書]
1 前提のテーマとして
・ 「Cafe 豆彦」にとって一番大切なテーマとは、「普遍的な喫茶店足りえること」である。
「豆」というテーマは、そのサブ要素に過ぎないということ。
・ お茶など飲まなくても生きていける。
自宅に帰って飲めよう。
なのになぜ金を支払い、お茶を飲ませる場所が存在するのか。
というのが「普遍的な喫茶店」を考えるヒントである。
・ 「普遍的喫茶店」とは、けして昭和の喫茶店をイメージしたものではない。
アジア、ヨーロッパを越えて、中世、近世、現代を越えて存在した数々の「喫茶店」のことである。
・ 「喫茶店」はオーナーが作るものではなく、経済、政治、文化、とりわけ町のもつエネルギーから生まれるものだと考えている。
・ お茶を介して人と人とが出会う空間、そこに行くと誰か仲間に会えるよという場所を目指したい。
・ ゆえにテイクアウトはやらない。
・ なぜ「豆」がサブテーマかといえば、日本の「喫茶文化」にとって和菓子→餡→豆と「普遍的な食材」であるため。
・ これから決められてゆくすべての事項、たとえば、内装、価格帯、サービス、メニュー、味付けはもちろん、店内にいるお客の服装、かれらの読む雑誌、店員のファッション、トイレの扉、にいたるまで、このテーマを満足させるものでなくてはならない。

2 「Cafe 豆彦」とは
・ 「喫茶店(cafe)」が飽和状態の東京で「Cafe 豆彦」が目指したいのは、「驚き」である。
・ 「Cafe 豆彦」を作り上げるプロセスは、舞台や映画を作るプロセスと同じ手法で作りたい。

・ 「Cafe 豆彦」は、ブロードウェーの「キャッツ」のようなロングラン舞台でありたいし、「スターウォーズ」のような不朽の名作でありたい。
・ 「Cafe 豆彦」は笑いあり、涙あり、驚きありのエンターテーメントにしたい。

・ キャストは店員であり、お客である。
・ すべての演出には驚きとペーソス、皮肉をこめたい。
凝り固まった喫茶店の常識、cafeのイメージのすべてを疑ってかかりたい。
・ しかし、そこには普遍性と気品がなくてはならないというパラドクスも抱えていることを認識している。
・ 「豆」を提供するコンセプトCAFÉのイメージは避けたい。
・ 同じ努力ならば、低価格への努力ではなく、高エンターテーメンとを提供する努力をしたい。
・ フードメニューは、心地よい空間提供のための大切な要素である。
ゆえにニセモノ、不味いもの、ばらつきのあるものは避けたい。
・ あくまで料理はシンプルで、食材を重視。
・ レストランと同じ土俵で相撲を取るつもりはないのである。
・ 全席禁煙としたい。
・ お茶受け(つまりデザート)は、もてなしの心で手間暇をかけ、デザート以外は手間のかからないものを用意したい。
・ 古いものと新しいものを融合させたい。
レジシステムなどは最新機器を導入したい。
・ 演者と客席が一体になることと、なれなれしいこととは別である。
・ 店員は客に馴れ馴れしくては、エンターテーメントとして不完全である。
・ 店員とお客が距離感を取るような立場の違いを感じさせるレイアウトにしたい。
・ ゆえに、厨房は完全に分けたい。
一体型の店は活気があるが、落ち着かなくてみっともない。
ステージからまったく見えない舞台袖を作りたい。

○木曜日—
引渡し。
大家さんに鍵をもらう。
こうして何もなくなってみると広い。

○金曜日—
店名とロゴを描いてみる。
「茶亭 豆彦」「茶房 まめひこ」「MAMEHICO CAFÉ」「喫茶豆彦」「豆彦珈琲」と色々考えてみるがどれもいまいち。
とりあえず今日気に入ったのは「カフエ まめひこ」カフェじゃなくカフエとなっているのが味噌。
ロゴも作ってみた。
夜は事務所で珈琲の試飲会。
10種類以上の珈琲をそれぞれテイスティング。
9時から始めて夜中の1時まで続く。
その間10杯の珈琲は飲んだ。
眠いんだが、眠くないんだかふらふらする。
土曜日
翌朝はシャキンと目が覚める。
珈琲の効果絶大。
事務所で朝会。
5月1週から求人誌に出る旨、みんなに報告。
雑誌、フリーペーパー、WEBで出るらしい。
どんだけのリアクションがあるのかまったく分からない。
本業のほうも何とか順調。
新番組の世界遺産と、朝ドラ「ファイト」で忙しいのか、みんな報告があっさりしている。
忙しいときほど報告はあっさりしているものだ。
三茶にて、紅茶の卸Iさんと会う。
紅茶の出し方について打ち合わせ。
珈琲以上に、美味しい珈琲を出すことは難しい。
それは、抽出時間を店側がコントロールできないからだ。
ポットで飲むのが、紅茶の正しいあり方でカップサービスは間違っている。
紅茶専門店ではなく美味しい珈琲を気軽に出すのはほんとーに難しい。
色々と案は出るけれど、特色に欠ける。
宿題として今後の検討。
夜、北海道からホエー豚が届く。
タッキーんちで皆でとんかつにして食べる。
抜群に美味しい。
筆舌し難い。
ホエー豚のベーコンをなんとか店で出したい。

忙しくて掲示板に書く暇がない。
リアクションがないので、メモ書き風になる。

mamehico井川のはなしカフエ マメヒコができるまで○水曜日--- 今回デザインを担当するKさんの事務所にて。 札幌から帰って、あわただしく主要スタッフによる第1回の顔合わせと打ち合わせ。 ケーキとお茶を囲んだ座談会風で、出席者はフードコンサルタントさん、デザイナーさん数名、施工をお願いするMさんほか8名。 みんなめいめいの立場で言いたいことを言う。 一回にして、なんとなく方向性が決まる。 以下は、打ち合わせシートより ******************************************************** 「Cafe 豆彦」 [演出覚書] 1 前提のテーマとして ・ 「Cafe 豆彦」にとって一番大切なテーマとは、「普遍的な喫茶店足りえること」である。 「豆」というテーマは、そのサブ要素に過ぎないということ。 ・ お茶など飲まなくても生きていける。 自宅に帰って飲めよう。 なのになぜ金を支払い、お茶を飲ませる場所が存在するのか。 というのが「普遍的な喫茶店」を考えるヒントである。 ・ 「普遍的喫茶店」とは、けして昭和の喫茶店をイメージしたものではない。 アジア、ヨーロッパを越えて、中世、近世、現代を越えて存在した数々の「喫茶店」のことである。 ・ 「喫茶店」はオーナーが作るものではなく、経済、政治、文化、とりわけ町のもつエネルギーから生まれるものだと考えている。 ・ お茶を介して人と人とが出会う空間、そこに行くと誰か仲間に会えるよという場所を目指したい。 ・ ゆえにテイクアウトはやらない。 ・ なぜ「豆」がサブテーマかといえば、日本の「喫茶文化」にとって和菓子→餡→豆と「普遍的な食材」であるため。 ・ これから決められてゆくすべての事項、たとえば、内装、価格帯、サービス、メニュー、味付けはもちろん、店内にいるお客の服装、かれらの読む雑誌、店員のファッション、トイレの扉、にいたるまで、このテーマを満足させるものでなくてはならない。 2 「Cafe 豆彦」とは ・ 「喫茶店(cafe)」が飽和状態の東京で「Cafe 豆彦」が目指したいのは、「驚き」である。 ・ 「Cafe 豆彦」を作り上げるプロセスは、舞台や映画を作るプロセスと同じ手法で作りたい。 ・ 「Cafe 豆彦」は、ブロードウェーの「キャッツ」のようなロングラン舞台でありたいし、「スターウォーズ」のような不朽の名作でありたい。 ・ 「Cafe 豆彦」は笑いあり、涙あり、驚きありのエンターテーメントにしたい。 、 ・ キャストは店員であり、お客である。 ・ すべての演出には驚きとペーソス、皮肉をこめたい。 凝り固まった喫茶店の常識、cafeのイメージのすべてを疑ってかかりたい。 ・ しかし、そこには普遍性と気品がなくてはならないというパラドクスも抱えていることを認識している。 ・ 「豆」を提供するコンセプトCAFÉのイメージは避けたい。 ・ 同じ努力ならば、低価格への努力ではなく、高エンターテーメンとを提供する努力をしたい。 ・ フードメニューは、心地よい空間提供のための大切な要素である。 ゆえにニセモノ、不味いもの、ばらつきのあるものは避けたい。 ・ あくまで料理はシンプルで、食材を重視。 ・ レストランと同じ土俵で相撲を取るつもりはないのである。 ・ 全席禁煙としたい。 ・ お茶受け(つまりデザート)は、もてなしの心で手間暇をかけ、デザート以外は手間のかからないものを用意したい。 ・ 古いものと新しいものを融合させたい。 レジシステムなどは最新機器を導入したい。 ・ 演者と客席が一体になることと、なれなれしいこととは別である。 ・ 店員は客に馴れ馴れしくては、エンターテーメントとして不完全である。 ・ 店員とお客が距離感を取るような立場の違いを感じさせるレイアウトにしたい。 ・ ゆえに、厨房は完全に分けたい。 一体型の店は活気があるが、落ち着かなくてみっともない。 ステージからまったく見えない舞台袖を作りたい。 ○木曜日--- 引渡し。 大家さんに鍵をもらう。 こうして何もなくなってみると広い。 ○金曜日--- 店名とロゴを描いてみる。 「茶亭 豆彦」「茶房 まめひこ」「MAMEHICO CAFÉ」「喫茶豆彦」「豆彦珈琲」と色々考えてみるがどれもいまいち。 とりあえず今日気に入ったのは「カフエ まめひこ」カフェじゃなくカフエとなっているのが味噌。 ロゴも作ってみた。 夜は事務所で珈琲の試飲会。 10種類以上の珈琲をそれぞれテイスティング。 9時から始めて夜中の1時まで続く。 その間10杯の珈琲は飲んだ。 眠いんだが、眠くないんだかふらふらする。 土曜日 翌朝はシャキンと目が覚める。 珈琲の効果絶大。 事務所で朝会。 5月1週から求人誌に出る旨、みんなに報告。 雑誌、フリーペーパー、WEBで出るらしい。 どんだけのリアクションがあるのかまったく分からない。 本業のほうも何とか順調。 新番組の世界遺産と、朝ドラ「ファイト」で忙しいのか、みんな報告があっさりしている。 忙しいときほど報告はあっさりしているものだ。 三茶にて、紅茶の卸Iさんと会う。 紅茶の出し方について打ち合わせ。 珈琲以上に、美味しい珈琲を出すことは難しい。 それは、抽出時間を店側がコントロールできないからだ。 ポットで飲むのが、紅茶の正しいあり方でカップサービスは間違っている。 紅茶専門店ではなく美味しい珈琲を気軽に出すのはほんとーに難しい。 色々と案は出るけれど、特色に欠ける。 宿題として今後の検討。 夜、北海道からホエー豚が届く。 タッキーんちで皆でとんかつにして食べる。 抜群に美味しい。 筆舌し難い。 ホエー豚のベーコンをなんとか店で出したい。 忙しくて掲示板に書く暇がない。 リアクションがないので、メモ書き風になる。