2010/07/25

第6回 服部豆学校/メヒコの部屋 初夏の畑編

井川 下地をきちんと整備しないで芝生を敷いたもんだから、
芝生の根が張らない。
ボクの人生そのものです。
メヒコ 整備しなかったの?
井川 しなかった。ただカーペットみたいに敷いただけ。
メヒコ 敷き方を指摘くれた人がいたんでしょ。
間違ってるって指摘してくれたなら直せばいいのに。
井川 全部敷いた後だったんだもの。
「いやいや、わざと、思うところあって、
間違った芝張りをしてるのかと思いました。」
ってあとから言われたんだもの。
メヒコ フフフ。
井川 わざと間違えるかよっ(涙)。
メヒコ あなたが思いつきで、勝手にどんどんやっちゃうからでしょ。
井川 ・・・。
メヒコ それでもきれいよ。
ちゃんと立派な芝生よ。
井川 いまね、ハタケが雑草でひどいでしょ。
メヒコ 藍ちゃんと麻衣ちゃんが除草してるわね。
井川 あれ何刈ってるか知ってます?
メヒコ 雑草でしょ。
井川 雑草は雑草なんだけども、
芝ムギを刈ってるんですよ。
メヒコ 芝ムギ?
井川 ここはもともと一面芝草だったんです。
そこをお金出して、刈り取ってもらったんですね。
メヒコ うんうん。
井川 そこをハタケにしてもらったんです。
メヒコ あぁ。
それでまたお金出して芝を植えたわけ。
井川 はい。
メヒコ 芝を刈ってもらったところに、芝を植えてるんだ。
井川 まぁ、そういう。
メヒコ お金出して。
井川 はい。
メヒコ あげくに張り方間違えて。
井川 バカじゃねぇかと。
メヒコ あいつはバカだぞって。
井川 バカに違いねぇなって。
メヒコ あぁ馬鹿に違いねぇ。きっと噂してるわね。
井川 悲しくなりました。
メヒコ きっと町じゃ評判だわね。
井川 はい。
メヒコ それでその芝を敷いてる間、藍ちゃんと麻衣ちゃんは何をしていたの?
井川 はい。彼女たちはせっせと豆を播いてました。
メヒコ やっと豆まきの話しだ。
井川 今年の5月頃、全国的に天気が悪かったの覚えてますか。
メヒコ そうだったかしら。
井川 あぁ、都会に住んでると天気なんてさほど気にも留めませんからね。
今年の春は天気が悪かったんです。
メヒコ そうなのね。
井川 毎年、茨城にお茶摘みに行くのがマメヒコの恒例なんですけど、
今年はお茶摘みも天気のせいで遅れて、5月の末でした。
メヒコ いつもはもう少し早いの?
井川 早いです。
メヒコ それが今年は遅かったと。
井川 東京から大樹の様子を電話で聞いてたんですね。
そうしたら、5月なのにハタケに雪が残っていると言われて。
あらら、これは大変だぞと。
メヒコ うんうん。
井川 カッコウが鳴く頃は、ようやく北国にも春が訪れて、
豆を播くにもちょうど良いと言われてるの。
メヒコ M-HICOで読みました。
そのカッコウがいっこうに鳴かない。
鳴いていても、長雨でハタケが乾くと言うことがなかったんですね。
メヒコ そうだ思い出した。そういえば春先、天候不良で、野菜が高かった。
井川 野菜の値段でしか季節を感じられないなんて不憫だなぁ。
メヒコ あら、ちゃんとわかってるわよ。季節感じてるわよ。
井川 それで、6月まで待ってからボクたち北海道に移り住んで、
豆を播いたのは6月の10日前後です。
メヒコ うんうん。
種を播くまでは何をしていたの。
井川 ボクらマメヒコは、遠軽町の服部さんらが育てた豆を使っているんです。
それは在来種と呼ばれる昔ながらの豆ですね。
品種改良したF1と呼ばれる豆じゃない古くからある豆。
メヒコ それにこだわってお店で煮炊きしてるんですね。
井川 在来品種の豆であり、
当然その栽培方法も昔ながらのやり方なんですね。
メヒコ たとえばどういう?
井川 服部さんのところは当然、無農薬だし、肥料も馬を飼ってその糞を使ってる。
メヒコ 馬糞?
井川 馬を飼っているので、それを使った肥料です。
馬のクソは畑を温めると。
メヒコ うん。はい。知ってます。
井川 で、ぼくらは服部学校の生徒を目指そうと。最初に、そう決めたんですね。
メヒコ 服部豆学校(笑)。
井川 80歳の老夫婦が、昔ながらのやり方で豆を作っている。
服部さんはいまや有名人ですから、
NHKがいまずっとドキュメンタリーで追っかけてる。
メヒコ そうなの?それはすごい。
井川 けどね、ほんとうに素朴で魅力的なただのおじいちゃんです。
メヒコ ただのおじいちゃん?
井川 そんなドキュメンタリーで追っかけられるようなそんな人じゃない。
なんとか農法とかそういうことを確立したとかそんなんじゃないんですから。
ただのおじいちゃんなんだから。
テレビで追っかけたって仕方ないですよ。
と本人が言ってました。
メヒコ ハハハ。
井川 乱暴な言い方すれば、時代の波に乗り損ねた農家さんなんですね。
北海道型の大型農業、効率農業に乗り損ねた。
メヒコ 損ねたと言うより、あえて自分から乗らなかったんでしょうね。
井川 まぁ、そうですね。
メヒコ それが今じゃ時代に乗ってる。
井川 NHKが追っかけてるんだから。
メヒコ でも、時代に乗っている人というのは、
どこかそういう頑ななひとが多いのよね。
井川 うん。そうですね。
変わり者が今じゃ時代の先駆者と言うね。
メヒコ うんうん。村人から相手にもされなかったひとが
いまは村のヒーロー。
井川 うん。けど、マスコミがそういうことに一役も二役も買ってる。
テレビとか新聞雑誌というのは、そういう人を取り上げやすいでしょ。
かつてこんなに苦労したけれど、いまはこんなにもすばらしいという。
どうしてもそうしたがる。
ストーリーを持ってるひとは、番組だって作りやすいですから。
でも、服部さんなんかはね、テレビになんか出たくないんですよ。
はなはだ迷惑なんです。
本人がそう言ってました(笑)。
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