井川 有機肥料というのは、有機物の肥料を使いましょう。
ということですね。
メヒコ そうね。
井川 けど、
植物は
窒素、リン、カリウムといった
無機質しか吸収できないわけです。
わかります?
メヒコ ・・・。

center

井川 わかりますか?
メヒコ わからない。そもそもその、有機とか無機がわからない。
井川 うーん、そうだなぁ。
たとえば人間の体にはカルシウムが必要ですね。
カルシウム。
そのために、有機物の小魚を食べますね。
メヒコ 私は牛乳を飲みます。
そして寝る前にスクワットを100回。
カルシウムというのは摂るだけじゃだめなのね。
そのあと運動もしないと。
井川 話しがややこしくなるので、とりあえず。
カルシウムは小魚としていいですか。
メヒコ どうぞ。結構。
井川 人間の体はそれを消化、吸収して、
ミネラルと呼ばれる無機質を取り入れるわけでしょ。
メヒコ そうなの?
井川 だって、小魚食べたら。
小魚が骨としてそのまま組み込まれる訳じゃないですよね。
メヒコ 当たり前じゃない。

center

井川 だから有機質の小魚を食べても結果としては、
無機質のカルシウムを取り入れてるわけでしょ。
メヒコ そうなのかなぁ。
井川 植物は自分では消化できないですから、
有機を与えても吸収できませんから。
無機質を与えればいいじゃんよということになる。
メヒコ じゃぁ有機肥料って何なのよ。
井川 有機物を発酵させると微生物の力や何やらで
分解されて、無機質に変わるんですね。
だから堆肥は発酵させないと意味がないんで、
畑に生ゴミを埋めて、肥料だ肥料だとかね。
メヒコ おばぁちゃんやってた。
井川 畑に立ちションして、肥料肥料とか、
あれは嘘です。
メヒコ おじいちゃんやってた。
井川 それがほんとならゴミ処理場が一番、
良い畑と言うことになる。
メヒコ だったら最初から無機質肥料をあげればいいじゃない。
井川 だから。みんなそうしてるわけでしょ。
メヒコ なんかよくわからない。
井川 そうなんです。ボクもよくわからないんですよ。
メヒコ 有機肥料なんて意味ないじゃない。
井川 無機質の肥料というのは、
液体肥料だったり、固形肥料だったり。
これらは、
窒素、リン、カリウム、だけです。
あまたあれどその比率が違うくらいなもんで。
これさえやれば育つんだぞと。
使ってみたら、あらまぁほんとと。
きっと最初はみんな疑心暗鬼だったと思うんです。

center

メヒコ そんなもんで育つわけねぇ。なんてね。
井川 そう。でしょうけど、やっぱ効果があったから、
瞬く間に広がったんでね。
効果がなけりゃ、誰も使わないですよ。
人間ていうのは保守的だから。
そうやって、いまじゃ野菜は
ほとんどそれだけでできてる。
だから、化学肥料が悪いとか言ったって、
その恩恵を受けながら言ってるんでね。
みんなそれ食べてるんだから。
メヒコ うんうん。
井川 けど、その揺り戻しというか、
それだけというのは、どうもバランスが悪いぞとなってきた。
化学肥料と呼ばれる無機肥料の歴史というのは浅いわけで、
長年、ずっと肥だめに貯めたうんちとかおしっことかを、
肥料にしてきたわけだから。
アトピーが出てくるとか、鬱病が出てくるとか、
それは化学肥料のせいじゃないかとそうなった。
化学肥料、つまり無機肥料に頼ってるから、頼りすぎてるから
世の中悪くなったんだと。
そういう流れになってきた。
メヒコ 化学肥料でアトピーになるなんて聞いたことない。
井川 そりゃ因果なんてわかんないですよ。
アトピーって言うのは、
そもそも「わかんない」って意味なんだから。
ただ、農薬だとか化学肥料に頼りっきりに
なってるのもまた一側面としてはある。

center

メヒコ そうね。でもそんなこと言ったら病院の薬はどうなるの?
井川 そうなの。
化学肥料は恐ろしい、農薬は恐ろしいって言って
無農薬野菜を選んでるお年寄りや若い女の子だって、
病院行って先生からもらうお薬は、
疑いなくきちんと三度飲んでたりするんだから。
まぁわけわかんないんだよね。
きちんと飲まないと効きませんよって言われるから、
きちんと飲む。
メヒコ 自分でわかってて飲むぶんにはいいのよ。
食べ物に入ってる添加物や薬は知らず知らずに摂ってるからいやなのよ。
井川 まぁね。
実際のところ、よくわかんないです。
有機野菜は良い、無機野菜は悪い、と簡単に言い切れないし、
無機野菜は良い、有機野菜は悪い、と言い切れない。
言い切るひとというのは、右も左も同じひとだという気がします。
メヒコ なんだか難しい。

center

井川 わかんないからね。とりあえずやってみようと思って。
まぁやればやるほどわかんなくなるんだろうけど(笑)。
いんです。なにかをはっきりさせたい訳じゃないから。
メヒコ 堆肥作り、土作りというのは何年もかかるんでしょ。
ふかふかした土で、ミミズがいっぱいいて。
そういう土を作るにはコツコツと時間がかかる。
そういうのを目指すのかと思ったわ。
井川 そういうのを目指すべきかどうかも
いまはわからないところに立っているんです。
ボクなんて東京で喫茶店やってるただのアンチャンだから。
メヒコ それで、無肥料にしたわけよね。それで育つの。
井川 それが育ってるんですね。
きちんと発芽もしたし、よそと比較してないからあれだけど、
一応、順調に育ってる。
メヒコ 親はなくても子は育つ。みたいなものね。
井川 ちょっと違うけど。
この土地は十年近くほったらかしになってた土地です。
雑草が長いこと生い茂ってたところ。
だから、もともとね、ここになんの栄養もないなんて。
そんなことはないわけよ。
メヒコ 理屈ではね。
井川 雑草は植物なわけでしょ。
雑草が育つに足るだけの栄養はとりあえず土にあるんだ。
だから無肥料と言ったって、
まったく栄養のない、
ゼロに豆種いてるわけじゃないんだから。
メヒコ 理屈ではね。
井川 不安はありますよ。
いまだっていいのかなぁと半分は思ってる。
でも、マメヒコですからボクらは。

center

メヒコ マメヒコ?
井川 あのね。
これがジャガイモとか。イチゴとか。花とかを作るなら。
そもそも畑やろうなんて思わなかったんです。
マメヒコでね。豆だから、畑を作ろうと思ったわけで。
メヒコ あなたがイモヒコとかイチゴヒコなら
畑はやってなかったってこと?
井川 戦時中、食料がなかったときや、
開拓の頃のはなしを昔のひとから聞くとね。
みんな豆に救われたっていうのね。
どんな畑でも、豆だけはちゃんと育ってくれて、
自分たち子供の腹を満たしてくれたって。
わしらは豆が命をつないでくれた命を生きてるんだって。
メヒコ 豆が命をつなぐ。

center

0
mamehicoハタケマメヒコ '10 十勝メヒコの部屋井川 有機肥料というのは、有機物の肥料を使いましょう。 ということですね。 メヒコ そうね。 井川 けど、 植物は 窒素、リン、カリウムといった 無機質しか吸収できないわけです。 わかります? メヒコ ・・・。 井川 わかりますか? メヒコ わからない。そもそもその、有機とか無機がわからない。 井川 うーん、そうだなぁ。 たとえば人間の体にはカルシウムが必要ですね。 カルシウム。 そのために、有機物の小魚を食べますね。 メヒコ 私は牛乳を飲みます。 そして寝る前にスクワットを100回。 カルシウムというのは摂るだけじゃだめなのね。 そのあと運動もしないと。 井川 話しがややこしくなるので、とりあえず。 カルシウムは小魚としていいですか。 メヒコ どうぞ。結構。 井川 人間の体はそれを消化、吸収して、 ミネラルと呼ばれる無機質を取り入れるわけでしょ。 メヒコ そうなの? 井川 だって、小魚食べたら。 小魚が骨としてそのまま組み込まれる訳じゃないですよね。 メヒコ 当たり前じゃない。 井川 だから有機質の小魚を食べても結果としては、 無機質のカルシウムを取り入れてるわけでしょ。 メヒコ そうなのかなぁ。 井川 植物は自分では消化できないですから、 有機を与えても吸収できませんから。 無機質を与えればいいじゃんよということになる。 メヒコ じゃぁ有機肥料って何なのよ。 井川 有機物を発酵させると微生物の力や何やらで 分解されて、無機質に変わるんですね。 だから堆肥は発酵させないと意味がないんで、 畑に生ゴミを埋めて、肥料だ肥料だとかね。 メヒコ おばぁちゃんやってた。 井川 畑に立ちションして、肥料肥料とか、 あれは嘘です。 メヒコ おじいちゃんやってた。 井川 それがほんとならゴミ処理場が一番、 良い畑と言うことになる。 メヒコ だったら最初から無機質肥料をあげればいいじゃない。 井川 だから。みんなそうしてるわけでしょ。 メヒコ なんかよくわからない。 井川 そうなんです。ボクもよくわからないんですよ。 メヒコ 有機肥料なんて意味ないじゃない。 井川 無機質の肥料というのは、 液体肥料だったり、固形肥料だったり。 これらは、 窒素、リン、カリウム、だけです。 あまたあれどその比率が違うくらいなもんで。 これさえやれば育つんだぞと。 使ってみたら、あらまぁほんとと。 きっと最初はみんな疑心暗鬼だったと思うんです。 メヒコ そんなもんで育つわけねぇ。なんてね。 井川 そう。でしょうけど、やっぱ効果があったから、 瞬く間に広がったんでね。 効果がなけりゃ、誰も使わないですよ。 人間ていうのは保守的だから。 そうやって、いまじゃ野菜は ほとんどそれだけでできてる。 だから、化学肥料が悪いとか言ったって、 その恩恵を受けながら言ってるんでね。 みんなそれ食べてるんだから。 メヒコ うんうん。 井川 けど、その揺り戻しというか、 それだけというのは、どうもバランスが悪いぞとなってきた。 化学肥料と呼ばれる無機肥料の歴史というのは浅いわけで、 長年、ずっと肥だめに貯めたうんちとかおしっことかを、 肥料にしてきたわけだから。 アトピーが出てくるとか、鬱病が出てくるとか、 それは化学肥料のせいじゃないかとそうなった。 化学肥料、つまり無機肥料に頼ってるから、頼りすぎてるから 世の中悪くなったんだと。 そういう流れになってきた。 メヒコ 化学肥料でアトピーになるなんて聞いたことない。 井川 そりゃ因果なんてわかんないですよ。 アトピーって言うのは、 そもそも「わかんない」って意味なんだから。 ただ、農薬だとか化学肥料に頼りっきりに なってるのもまた一側面としてはある。 メヒコ そうね。でもそんなこと言ったら病院の薬はどうなるの? 井川 そうなの。 化学肥料は恐ろしい、農薬は恐ろしいって言って 無農薬野菜を選んでるお年寄りや若い女の子だって、 病院行って先生からもらうお薬は、 疑いなくきちんと三度飲んでたりするんだから。 まぁわけわかんないんだよね。 きちんと飲まないと効きませんよって言われるから、 きちんと飲む。 メヒコ 自分でわかってて飲むぶんにはいいのよ。 食べ物に入ってる添加物や薬は知らず知らずに摂ってるからいやなのよ。 井川 まぁね。 実際のところ、よくわかんないです。 有機野菜は良い、無機野菜は悪い、と簡単に言い切れないし、 無機野菜は良い、有機野菜は悪い、と言い切れない。 言い切るひとというのは、右も左も同じひとだという気がします。 メヒコ なんだか難しい。 井川 わかんないからね。とりあえずやってみようと思って。 まぁやればやるほどわかんなくなるんだろうけど(笑)。 いんです。なにかをはっきりさせたい訳じゃないから。 メヒコ 堆肥作り、土作りというのは何年もかかるんでしょ。 ふかふかした土で、ミミズがいっぱいいて。 そういう土を作るにはコツコツと時間がかかる。 そういうのを目指すのかと思ったわ。 井川 そういうのを目指すべきかどうかも いまはわからないところに立っているんです。 ボクなんて東京で喫茶店やってるただのアンチャンだから。 メヒコ それで、無肥料にしたわけよね。それで育つの。 井川 それが育ってるんですね。 きちんと発芽もしたし、よそと比較してないからあれだけど、 一応、順調に育ってる。 メヒコ 親はなくても子は育つ。みたいなものね。 井川 ちょっと違うけど。 この土地は十年近くほったらかしになってた土地です。 雑草が長いこと生い茂ってたところ。 だから、もともとね、ここになんの栄養もないなんて。 そんなことはないわけよ。 メヒコ 理屈ではね。 井川 雑草は植物なわけでしょ。 雑草が育つに足るだけの栄養はとりあえず土にあるんだ。 だから無肥料と言ったって、 まったく栄養のない、 ゼロに豆種いてるわけじゃないんだから。 メヒコ 理屈ではね。 井川 不安はありますよ。 いまだっていいのかなぁと半分は思ってる。 でも、マメヒコですからボクらは。 メヒコ マメヒコ? 井川 あのね。 これがジャガイモとか。イチゴとか。花とかを作るなら。 そもそも畑やろうなんて思わなかったんです。 マメヒコでね。豆だから、畑を作ろうと思ったわけで。 メヒコ あなたがイモヒコとかイチゴヒコなら 畑はやってなかったってこと? 井川 戦時中、食料がなかったときや、 開拓の頃のはなしを昔のひとから聞くとね。 みんな豆に救われたっていうのね。 どんな畑でも、豆だけはちゃんと育ってくれて、 自分たち子供の腹を満たしてくれたって。 わしらは豆が命をつないでくれた命を生きてるんだって。 メヒコ 豆が命をつなぐ。