2010/07/17

第3回 無肥料栽培/メヒコの部屋 初夏の畑編

井川 これがね。
その一番最初に書いた、畑の未来予想図です。
一番下が入り口ですね。
ここは、四方がちょうど林に囲まれた土地なの。
図の右側が白樺の林、
奥は柏やカラ松なんかもあるいわゆる雑木林。
左手は川があって、小さいけれど白樺林です。

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メヒコ 畑の真ん中に小さなサークルがあるのね。
井川 そう。ここは周りをぐるりと花畑にしてる。
メヒコ 畑の真ん中に花畑?
井川 ところどころに花を植えたら可愛かろうと。
畑の至る所に花を植えました。
メヒコ 畑がべつに可愛くなくてもインじゃないの。
井川 まぁそうなんですけど。
メヒコ よく見ると変な畑ね。
真ん中の道、あぜ道かな?が向こうまで続いてて。
普通これは端にあるんじゃないの。
井川 そうね。
メヒコ 畑の真ん中に道があるなんて。
井川 その両脇はずっと花豆を植えてるんですね。
縦のアベニューは花道にしようと思って。
花豆街道になってる(笑)。
50mまでの両サイドは白花豆、
100mまでは紫花豆、150mまではまた白花豆。
ちょうど今頃、咲き始めたんですけど。
花豆って言うくらいだからね。
もともとは花を鑑賞するための豆だったんだよねあれ。
メヒコ あぁ、ちらほら咲いてるわ。
赤い花と白い花がついてる。
井川 花道にもなるし、その実は食べれるし。
花豆街道万歳。
メヒコ よく考えたじゃない。

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井川 そうでしょ。もっとほめてください。
ほめて伸びるタイプだから。
メヒコ 調子に乗るからほめないわ。
これひまわりも植えてるの?
右側に描いてあるでしょ。
井川 畑の右側。こっちは西に当たるんですけど。
ここは日当たりが悪いんですね。
だから豆を植えても大した生らんだろうと。
それに、白樺林に近いですから。
クマザサやフキなんかの根も
畑の中にいっぱい生えてる。
だから、まぁひまわりでも植えとこうと。
メヒコ ふむふむ。
井川 おととし、「みんなたちの豆教室」というのを連載していたときに
緑肥というのを知ったんですね。
メヒコ あたしも読みましたよ。
井川 ほんとですか(嬉)。
メヒコ ほんとよ。
その中に緑肥って書いてあったあった。
えっと。あれ何だっけ?
井川 ・・・。
メヒコ 肥料よね。そう肥料。

井川 まぁ肥料ですね。
畑の中にすきこんでしまう肥料です。
牧草みたいなものが多いんだけど。
中にはひまわりとか、菜の花とか、
きれいに花咲く緑肥があるのを知って、
空いた土地にひまわりを植えたんです。
メヒコ うんうん、そうだった。
井川 ほんとに読んだのかな。
メヒコ 嫌らしい目で見ないで。
井川 豆農家を取材したりして得た知識というのは、
それなりにあるにはあるんです。
ただ、それをただのひとつも実戦していないわけで。
その知識が合ってるのかどうかわからない。
わからないのに知ったかぶりしてるというのが、
なんか座りが悪いと思ってきたんですね。
メヒコ うん。

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井川 緑肥だとか、農業の知識をまずは、
形にしてみたいという思いがあった。
そうじゃないとこれから先、
マメヒコやるのになんか進まないというかね。
メヒコ その集大成として畑をやると。
井川 この図にはそういう思いを込めてます。
メヒコ この絵はいままでマメヒコをやってきた
あなたにとっての、
ひとつの理想郷であると。
井川 とまでは言いませんけど。
たとえばね。
この土地は当然、無農薬で育てるわけです。
メヒコ うん。そうだと思った。
井川 それはですね。
遠軽で豆を作っておられる服部さんや平間さん。
それを扱ってる長谷川さんの、
マメに薬は使っちゃならねぇよ、
というメッセージをボクらなりに受け止めてのことなんです。
うちで扱ってる長谷川さんのお豆は無農薬です。
それまで薬を使ったものをマメヒコでも使ってたんだけど、
その味の歴然とした違いに衝撃を受けたもんだから。
メヒコ それなら自分も薬は使いたくないよね。
井川 どうしてもそうなっちゃう。
メヒコ そりゃそうだ。
井川 そして、この畑は無肥料なんです。
メヒコ 無肥料!?
井川 まったく堆肥一つ入ってない。
メヒコ 有機栽培ではないの?
井川 そう。有機栽培でもない。
無肥料栽培。
メヒコ あきれた。それではなにも育たないじゃない。
難しいわよ。

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井川 そうかもしれません。
あの、有機有機って言いますけどね。
たとえば牛の糞だとか、鶏の糞。
それに落ち葉だとか、残飯とか、おがくずとか、
酒粕とか、まぁなんでもいいの、
そういうものを混ぜで何ヶ月と微生物の力で発酵させて作る、
それが堆肥ですね。
メヒコ うん。
井川 有機栽培と呼んでるものは、
化学肥料で作ってる現代の農業に対して
あえて言ってるだけでしょ。
本来植物は、窒素、リン、カリウムという
三大栄養素、そして微量元素、
鉄だとかマグネシウムだとか、まぁそういうものを、
化学的に精製したものを畑に配合してあげましょうと。
メヒコ 窒素、リン、カリウム。
井川 カリウムは根の発育を助けてうんぬん、
リンは実のなるものにうんぬん。
窒素はもろもろにうんぬん。というのが現代の常識となっていて、
まぁざっとそんなとこじゃないかと思うんです。
たとえば永田農法というのがありますね。
メヒコ トマトがすっごく甘くなるっていうあれでしょ。
知ってる。よく聞く。
井川 はい。スパルタ農法とか呼んだりする。
何年か前にユニクロがそれを宅配野菜としてやってたんです。
ボクはそれを取っていて、ずっと楽しみに取ってたんだけど。
あのね。
ほんとにおいしかったの。どの野菜もえぐみがないし、甘いし。
メヒコ やめちゃったの?
井川 やってません。ユニクロがやめちゃった。
この永田農法。
おいしいと有名だけど、あれ本読むと
基本的に化学肥料しかあげないんですから。
メヒコ そうなのぉ?
井川 肥料も水もあげすぎてはいかんよ。
野菜や果物を甘やかしてはだめだよというスパルタ。
それが植物の本来の力を引き出すと。
あれ逆を言うと、
いまの農業は有機栽培だろうが化学肥料だろうが、
肥料のあげすぎだよと言ってることでしょ。
メヒコ そうなるの?
ちょっとよくわからないのは、どうして化学肥料をあげるの。
有機肥料じゃだめなの?

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