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みんなたちへの豆教室 VOL.8

みんなたちへの豆教室 VOL.8

 

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春先にとくに霜が降りることなく順調に育ったとします。

そうしたら幾分安心です。
小豆は暖かいのを好みますから。

でも次は草と虫取りです。
襲いかかる虫や雑草から、いたいけな小豆を守ってやらなければなりません。
これまたあっという間に虫に食べられたり、雑草ボーボーになったりします。
地平線の果てまで、虫取り、雑草取りですよ。
腰をかがめて。まさに地べたに這いつくばる。

少し前の話しです。

いまではどこの農家もそんなことしてない。
ちゃーっと農薬散布して、ちゃちゃーっと除草剤をまいてしまう。
とはいえ大変な作業に間違いはない。
それだけ広いんです。

やがて短い夏が訪れます。
小豆は可憐な小さな黄色の花をつける。
その花の数でその年の収穫がだいたい見込めます。
花が畑いっぱいに付けば、
「いやいやいや。今年はショウズ、当たり年でないかい。クク」

秋が待ち遠しいですね。

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そろそろ長雨が心配です。
台風の夜はさやが落ちてしまうんでないかと夜も眠れません。
雨合羽と懐中電灯で、何度も畑に出向きます。

なんとか秋になりました。
さぁゴールが見えています。

父さん「母さん。よがった。小豆がいっぱい実つけとる」
母さん「んだね。したっけ、あれが来ないといんだけど」
父さん「だいじょぶだ。なんも心配いらん。酒でも飲んで豊作祝うべ」
母さん「まだ、わからないっしょ。油断したらなんないよ、父さん」

ウー。
夜の十勝にサイレンが悲しく響きます。
ウー。
がばっと母さんが、飛び起きる。
父さんは酒飲んで高いびきしている。

「父さん。起きれ。起きてけれ。霜警報だ」

ウー。

表へ飛び出すと、どこもかしこも小豆農家が一斉に飛び出し畑に向かいます。
この時期に降りる霜は、小豆の成育を止めてしまうんですね。
早霜と言います。
ここまで頑張ったのに、またも一晩にしてパーとなってしまうんです。
これは都会でサラリーマンだったら考えられませんね。
霜降りたから、一年間のお給料がパーになるなんてことはまずないでしょ。
そもそも月給ですからね。
ボーナスがパーになるって言うんじゃないですよ。
霜降りたら給料が無くなって、かつ、それにかかった経費も全部パーになる。

暖かいところで育つ小豆を北海道で育てるというのは、それだけ博打に近いものがあるということです。
だから、小豆は昔から先物取引の対象になってるんです。

先物取引のはなしを明日はします。

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