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みんなたちへの豆教室 VOL.40

みんなたちへの豆教室 VOL.40

 

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JAS有機認証を取られて、有機農業を大きくやっている遠藤さんという農家さんが大樹町にいます。

30町近い農地で作るものは完全有機栽培です。

遠藤さんは畑作の傍らで、肉牛も育ててる。
黒毛の牛がいっぱいいました。
その牛舎で出た牛糞を堆肥として使ってる。
牧草、麦ガラ、大豆の粕、とうもろこしの粉、魚の粉を混ぜて、完熟堆肥を作っています。

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堆肥小屋をのぞくと、発酵過程の堆肥が積んである。
その堆肥によく見ると温度計が刺さってるんです。
一定の温度で発酵をさせて完全に熟させることに気をつかってる。

JAS有機認定を取るというのはクリアしなければならないことが多いですから、大変だと思います。

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遠藤さんはご自身が農薬の薬害に苦しまれたとかで、20年前から農薬や化学肥料を使った農業に疑問を持って取り組んでらっしゃるそうです。
お話しを聞けばね。ただただご苦労の連続なんですね。
村では異端児、変わり者ということになってたんだと思います。
ようやっと、いまは時代が遠藤さんに近づいてきたという感があります。

とにかく土作りが大事だという信念を持っておられる。
だから、土を作るのに10年かかったって言うんですね。
簡単に10年と言うけど、その間、ほとんど無収入に近かったらしんです。

そういう収入が少ない中で倉庫を建てたり、機械をそろえたり。
やりくりするうえで農協から組合員としてお金を借りたけど、農協に野菜を卸すわけじゃない、農薬買うわけじゃないし、詳しいいきさつは聞きませんでしたけど、農協に訴えられちゃったと笑ってました。
いまも大手スーパーにだけ卸して、農協には卸してないそうです。
その遠藤さんによれば、一度ちゃんとした土を作れば、連作障害も起きないって言うんですね。

遠藤さんを訪ねたころはちょうどニンジンとカボチャの収穫でした。

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遠藤さん「10年近く同じ畑でにんじんを作り続けてるんだけど。とくに連作障害が起きてるって感じはないね。いやむしろね、毎年、出来がよくなってる気がする。
うちに出面さんが収穫に手伝いにくるんだけど。驚いてるんだよね。遠藤さんのニンジン、同じ畑で作ってるのに、年々大きくなってるわよって」

ボク「農家は草との戦いと言いますね。除草剤なしではやれないとどこでも聞きます。除草剤はどうされてるんですか」

遠藤さん「除草剤も農薬もしませんね。土が健康だから。健康な人は病気にならんでしょ。だからそんな薬もいらない。雑草もね、少しあった方がいい。雑草はミネラルだから。雑草があるとね、干ばつのときは水分を保ってくれるし、大水の時は根っこが土を守ってくれるしね」

ボク「あぁ、雑草のよさもあるんですね」

遠藤さん「そう。雑草にも雑草の良さがある。悪いとこだけ見て、目の敵にして薬をまいてもね。結局はそれに耐える雑草が出てきて、いたちごっこ。だから雑草も雑草でいんだとすればね。それでもそんなに困ったことはないけどね」

ボク「いままで聞いたのと、全然違うなぁ。たしかに、遠藤さんの畑にはニンジンの合間に雑草がちらほら生えてました。完全有機というのは面倒でコストがかかって割に合わないって言う話しも聞いたんですけど」

遠藤さん「そうかな。肥料や農薬がいらないから、かえって安いくらい。これから化学肥料も農薬も高くなるから、ほかの農家こそ大変だと思うよ」

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ボク「そうなんですか。んー。農協に卸さないのはどうしてですか。スーパーにしか卸さないのはどうして」

遠藤さん「たとえば農協だと、この小さなカボチャは引き取ってくれないんだよ。小さすぎるからって。
もったいないけど捨てちゃう。それにカボチャはこうして黄色くなってるところがおいしんだけど、農協あたりだとカボチャを皿の上に置いて、この黄色いシミを消しちゃう。シミがあると切り売りしたとき買い手がつきにくいって言うんだよね。ニンジンだって農協の基準ならはねものがいっぱい出て捨てちゃうでしょ。

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スーパーはまとめてガバって買ってってくれるから。農協に回す分がないというだけ」

遠藤さんのニンジン畑はすべて手で収穫なんです。
機械は畑の土が固くなるから極力入れない。
雪が降るまでにのんびり収穫するって言ってました。
有機農業を学びたいからと、研修生みたいのが来てて、彼らがニンジンを収穫してました。
さらに遠藤さんは馬の糞を集めて、ドイツの有機の資格とろうと思ってるそうです。
ドイツの有機資格はJASよりさらに厳しくて、牛の糞はダメなんだそうです。

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