マメヒコの珈琲豆はすべて札幌で焙煎しています。

マメヒコが珈琲豆を仕入れている自家焙煎珈琲の店「菊地珈琲(キクチコーヒー)」は、北海道・札幌にあります。

IMG_0537
マメヒコのオーナー、井川は大学生の頃、札幌で珈琲をよく飲んでいたそうです。札幌は珈琲文化が根付いている町です。おいしい水にかわいた空気、そして北海道自体が珈琲の焙煎に向いている。もくもく煙が出ても文句を言われないくらいの、土地の広さがありますからね。いくつもの喫茶店に足を運んだそうですが、そのなかでも特においしい珈琲を出す喫茶店があり、家でもそこの珈琲豆を取り寄せて飲んでいたそう。井川がマメヒコという珈琲の店をやろうと思った時、真っ先に浮かんだのがそこの珈琲でした。
その喫茶店に、「どこで焙煎されている豆なんですか?」と聞いたところ、出てきた名前が「菊地珈琲」だったのです。

焙煎師、菊地良三さんのとの出会い

すぐに菊池珈琲に足を運び、焙煎師の菊地良三さんに会いました。出てきたのは、見るからに職人気質のおじさん。
「豆を卸していただけないでしょうか」と言っても、「東京には配達しません」の一点張り。
菊地さんの珈琲しか考えられない、と頼み続けると菊地さんは井川の意志の固さに根負けしたのか、最終的には豆を卸すことを了承してくれたのです。

1
さあ、どんな豆を仕入れよう。井川が「いま日本の珈琲は深煎り傾向だから、深煎り珈琲をやっていきたい」と言うと、菊地さんは渋い顔をしました。それもそのはず、菊地珈琲の豆は基本的にすべて浅煎りだったのです。菊地さんは「ただ焦がしてすむなら、焙煎師なんかいらない」と言いました。
深煎りすぎる珈琲豆は、黒焦げになった魚や食パンと一緒なのだ、と。それぞれの食材には旨味が引き出される焼き加減があり、その狙い通りに焼くからこそ、料理をする意味がある。
それが、珈琲における焙煎だ、という考えを持っていました。

「ダブル焙煎」ですっきり飲み干せる

理想の浅煎り珈琲をつくるために、菊地珈琲では開業以来、「ダブル焙煎」を貫いています。これは、生の豆を一度焙煎釜に入れて、焼きあがらないうちに一度取り出し、冷ました上でもう一度焼くという方法です。もちろん、一度で焼くよりも2倍の手間がかかります。でも、一度の焙煎で浅煎りにしようとすると、中が生のままになってしまう。それは、口当たりの悪い酸味や渋みにつながります。

二度焼きすることで、表面を焦げ付かせず、生豆の水分を丁寧に飛ばすことができるのです。まず一度めの焙煎。珈琲豆の芯まで火が通るように、じっくりと焼きます。

 
そして、釜から取り出します。それを冷やし。つづいて、二度めの焙煎でその豆にあった深さで焼きあげるのです。

窯出しの瞬間はまさに真剣勝負。火元を目で確かめながら、耳では豆のはぜる音を聞いています。そして一気に焼きあげて。今だという瞬間で、釜から出します。出したら、予熱が入らないように、急いで冷やします。

菊地さんは、苦い珈琲を出すのは焙煎師として恥だと思っています。それは、焙煎の深度が深すぎるということだから。菊地珈琲は喫茶店も運営しているのですが、菊地さんの誇りはお客さんが珈琲を飲み終わったあと、絶対に水を飲まないこと。それくらい、すっきりと飲み干せる珈琲。それは、マメヒコにも受け継がれています。

菊地さんにここまで聞いて、浅煎り珈琲を扱わない訳にはいかない。そこで、マメヒコでは当時の日本の珈琲界に逆行して、浅煎りを扱うことにしました。

豆の酸味の違いを浮き立たせる浅煎り

札幌の「菊地珈琲」で、浅煎り珈琲についての熱い思いを聞いた僕は、当初の予定を変更して、マメヒコで浅煎り珈琲を扱うことにしました。しかし、そこで飲ませてもらった浅煎り珈琲が酸っぱいのなんの。
面食らっている井川に、菊地さんは「この酸味のなかに、うまみがあるんだ」と言いました。なぜか。それは、もともと珈琲はフルーツだから。焙煎された黒い珈琲豆ばかりを見ていると忘れがちですが、珈琲はもともと珈琲の木につく赤い実の種を取り出し、焙煎し、粉砕して、抽出した飲み物。私たちは、果物の種を砕いて飲んでいるわけです。

この種には、産地によってそれぞれの持ち味があります。キリマンジャロとモカとコロンビアとタンザニアの酸味はそれぞれ違う。その違いを浮き立たせるのが、浅煎りなのです。

酸味と甘みのいい関係

酸っぱさの中のうまみを味わうには、コツがあります。それは、お砂糖を入れること。マメヒコのテーブルにある角砂糖は、きび砂糖を1gずつ固めた種子島産の特注です。

1杯に2粒入れてみてください。酸っぱさの奥にある、フルーティな味わいが立ち上ってくるでしょう。酸っぱい飲み物に砂糖を入れるなんて、味がケンカしちゃうんじゃない?そう思う人もいるかもしれません。

でもそもそも酸味というのは、甘みとセットになって、初めてその先の味を感じられるものなんです。レモネードや梅ジュースには、たくさんの砂糖が入っています。もしあれらの飲み物に砂糖が入っていなかったら、レモンのさわやかさも梅の香りも感じられないでしょう。

菊地さんは、そもそも砂糖を入れて完成する珈琲をつくっていたのです。浅煎り珈琲は、砂糖を入れて初めてその味わいを楽しめる。しかし、みんな珈琲に砂糖を入れたがらない。特に、若い人はそうです。これは、マメヒコをやっている実感です。

エスプレッソに山盛りいっぱいの砂糖を入れるというのは、ここ数年でだいぶ広まってきました。でも、珈琲はまだまだ。
ブラックで飲むのが正しい、という思い込みが根強い。ああ、なんてもったいない。砂糖を入れることで、まったく違う珈琲の芳醇な世界が広がるのに。
さらに、ミルクを入れるとまた違う味わいが楽しめます。

カフェオレこそ、浅煎りがおいしい。

カフェオレ

マメヒコのカフェオレは、全部浅煎り豆を使っています。浅煎りのカフェオレは、すごくさわやか。深い味わいだけど、ぐびぐび飲めて、気がついたらカップは空になっているはずです。


WEB SHOP

カフエで召し上がるなどして、もしお気に召したらマメヒコのwebショップでお買い求めいただけますので、ぜひ、ご利用くださいね。ご自宅でも、マメヒコの珈琲がお楽しみいただけますよ。